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カテゴリ:アイルランド映画
≪"Mother" あなたがいたからここまでこれた≫
お久しぶりです。 GW中慌しく過ごし、終わってからも昨日まで行事が重なり、何だか忙しくて疲れました。 今日の午前中の眠かった事といったらありませんでした。 さて、今日の映画は私の好きなジム・シェリダン監督作品で、アイルランドの画家であり作家でもあるクリスティ・ブラウンの実話です。 1932年にアイルランド、ダブリンに生まれたクリスティは生まれながらの脳性小児麻痺で、左足が僅かに動かせるだけでしたが、やがて少しずつ話せるようにになり、その僅かに動かせる左足で絵を描くようになるまでに成長していく話です。 アイルランドのカトリックの家庭。貧困で子沢山、そんな中に障害を持ったクリスティは床の上に寝転がり、自分の部屋へは両親のどちらかが運んで行く、という有様。言葉が不自由なため知的障害もあると思われていたけれど、彼はちゃんと文字が読めて、僅かに動く左足でアルファベットを書いてみせます。汗だくになりながら。とても感動的なシーンです。それからは父親のクリスティを見る目も変わり、彼は一躍ブラウン家のヒーロー的存在に。 父親は荒っぽい所はあるものの、貧しいながらも仲の良い家族。文字が書けるようになってからの出来事以降、どんどんクリスティを外に出して一緒に遊ぶ兄弟達、そして近所の友達。特に母親の愛情と肝っ玉母さんぶりは、本当にクリスティにとって「あながたいたから」と言えるようなものであり、ブレンダ・フリッカーの母親役は正に適役でした。 撮影中ずっと車椅子で、左足だけを使って生活していたというダニエル・デイ=ルイスの熱演にはもちろん圧倒されましたが、彼の子供時代の役をやっていたヒュー・オコナーが又素晴らしかったのが印象的でした。 いろんな出来事を乗り越えて愛する人とめぐり合うクリスティ。 この映画は乙武洋匡氏の「五体不満足」にとても似ている部分があるように思われました。 家族の支えって何ものにも勝り、その愛情に応えるべく頑張る事が出来るのではないかと。 きれいごとだけでなく、クリスティの嫌な部分もきちんと見せているし、特にこれと言った盛り上がりのあるストーリーと言うわけではないけれど、登場人物の葛藤を如実に描き、目を離すことが出来なくなるほど、ステキな作品だと思います。 MY LEFT FOOT 1989年 アイルランド 監督:ジム・シェリダン 脚色:ジム・シェリダン、シェーン・コノートン 原作:クリスティ・ブラウン 音楽:エルマー・バーンスタイン 出演:ダニエル・デイ=ルイス、ブレンダ・フリッカー、レイ・マカナリー、フィオナ・ショウ、ルース・マッケイブ、ヒュー・オコナー DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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