場所は私の実家だった。

　　　　　　　　　　　　　小鳥の可愛らしい鳴き声が聞こえた。

　　　　　　　　　　　　　ピピピピピピピピピピピピ…。

　　　　　　　　　　　　　それは小さな、青い鳥だった。

　　　　　　　　　　　　　信じられないことに私のそばへ飛んできて、私の手や体にとまる。

　　　　　　　　　　　　　メロンを小さく刻んで与えたら、それを食べて小鳥はますます青くなった。

　　　　　　　　　　　　　飛び去ったと思うと、頭の上にとまったり、人懐こいのでまたメロンを刻んだ。

　　　　　　　　　　　　　そうしているうちに、無性にこの青い鳥を捕まえたくなった。

　　　　　　　　　　　　　何に入れておこうか。

　　　　　　　　　　　　　確か鳥かごがあったような…。

　　　　　　　　　　　　　青い鳥がメロンをついばんでいる間に、鳥かごを探したけれど、

　　　　　　　　　　　　　縁側の端っこから見つかったのは大きな虫かごだった。

　　　　　　　　　　　　　仕方ない、これでいいや。

　　　　　　　　　　　　　鳥を捕まえようと、刻んだメロンを乗せた皿を置いた場所へ行った。

　　　　　　　　　　　　　けれど、そこに青い鳥の姿はなかった。

　　　　　　　　　　　　　そして二度とあらわれなかった。

　　　　　　　　　　　　　捕まえようとすると居なくなるなんて、まるでおとぎ話そのままのような夢の展開。

　　　　　　　　　　　　　懐かしい生家がそのまま、形を変えずに夢に出てくるなんて珍しい。

　　　　　　　　　　　　　夢から覚めて、そういえば祖母が昔、プリンスメロンを前の畑で作って、

　　　　　　　　　　　　　食べさせてくれたことを思い出した。

　　　　　　　　　　　　　夕方うたた寝しているときに、外で小鳥が鳴いていたので見た夢なんだろう。

　　　　　　　　　　　　　ピピピピピピピピピピピピ…と、とても可愛らしい声でさえずっている。

　　　　　　　　　　　　　気が付いたのは最近で、以前は聞いたことがなかった。なんと言う鳥だろう。

　　　　　　　　　　　　　ツツピーツツピーと鳴くのは、シジュウカラと先日わかったんだけど、

　　　　　　　　　　　　　シジュウカラの別な鳴き声なんだろうか。

　　　　　　　　　　　　　名前がわからないと、ネットでは探しにくい。

　　　　　　　　　　　　　この場所では、外から聞こえる快音は、本当に貴重なんだけど、生まれてから

　　　　　　　　　　　　　ずっと住んでいる人は、そういうことを考えることはあるんだろうか。

　　　　　　　　　　　　　夜になって気温が30度を下回ったら、す、涼しいよ。

　　　　　　　　　　　　　それだって28度もあるのに。

　　　　　　　　　　　　　ああ、あの「タイ語の手話」の不思議な夢の話の後日談も、放ったらかしだなあ。

★　Barry Manilow －　Ready To Take A Chance Again　★