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2019.09.03
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カテゴリ:川柳…ってことで






      





















         もしこうだったら、ああだったらといつまでも思い巡らせるのも空虚なものだけど、

         それをまぎらわせてくれる何かも、欲しいとも思わぬほどに時が過ぎた。

         たとえその場所へ帰っても、もう想い出以外何も無いのに、今年ひょんなことから私が

         た
ことのない、まだ物心もつかない小さい頃の写真が、思いもかけない人から手に入った。

         私の実家の庭の、のちに植木屋が百万円で売ってほしいと言ったという、造り込まれた松

         の
木の前で、祖母が縫ったんであろうネル素材の着物に身を包み、写真を送ってくれた小

         学生くらいだったその人に
抱っこされている私。うちの庭は当時、近所の子どもたちのた

         まり場のようになっていたんだそうな。

         何もなくなったあの場所が、せめてもの償いにとでもいうふうに、全てを終わらせる私に

         もたらしてくれたかのようだった。けれど、それは結果的に約十万円と引き換えだったが。

         人聞きの悪い言い方だが、それは仕方のない出費であったのと、お陰様によって最低の

         
金額で済んだ結果。けれどやはり私にとっては、ため息と一緒でなければやりきれないの

         
だった。細かく書くのは躊躇われるので、だいぶ端折った。見えない話で…<(_ _*)>

         たった十八年。正味十五年くらいしかない儚い想い出から、老いても離れない心。

         
私が惚けたら、あの想い出の中に棲めるんだなぁと、この頃は思う。




★ Yanni - A Little Too Late
 ★









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最終更新日  2023.07.09 20:48:46
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