半母半X(はんぼはんえっくす)
さて、ダブルヘッダーな土曜、午後の部。川崎から東海道線をかっとばして(?)、神保町へ走りました。半農半Xカレッジ東京へ参加するためです。同期会の撤収が素晴らしく、5分前には鍵を返したのに、一本電車に乗り遅れ…。もともとギリギリの移動時間だったのですが、無念の遅刻~~~会場となったカフェ(というか喫茶店というほうがしっくりきますね)、『喫茶去』。喫茶去とは、「ちょっと上がってお茶でもいかがですか」という意味だそうです。一歩中に入ると、白檀のような、木のいい香りがしました。そう広くもないお店に、ぎっしりの受講生さんたち。圧倒的に男性が多かったですね。一応、40歳までという年齢制限があり、30代がメインかと思いきや、20代っぽい方もちらほら…。(わたしが20代のときなんて、農業なんてまったく興味なかったよー、すごいなぁ)わたしが、この「半農半X」という言葉に出逢ったのは、じつはかなり最近で、これを提唱している、塩見さんのblogをたまたま見つけてから。「半農半X」とは、半自給的な農業とやりたい仕事を両立させる生き方。ひとり一人が「天の意に沿う持続可能な小さな暮らし(農的生活)」をベースに、「天与の才(X)」を世のために活かし、社会的使命を実践し、発信し、まっとうする生き方のこと。(『半農半Xという生き方』より)数年前、書店で著書をぱらぱらめくった記憶はありますが、その時はまったく関心なく。一部の贅沢な人だけができる生き方だと思っていました。でも、なんとなく気になって、普段は京都の綾部というところにいらっしゃるのに、ちょうど東京で講演会もあるらしい、ということで、即申し込み。その後、著書を取り寄せてみました。半農半Xという生き方新書なので読みやすそう、と思っていたら、これが意外と…。なんというか、今日、ご本人にもお目にかかって感じたことですが、塩見さんはたぶんとても不器用な方で。ご自分の考えを真摯に、丁寧につむごうとするあまりに、さまざまな文献からの引用が多く、また、たぶんご自分がインスパイアーされた、引用元へのrespectの証なのでしょうけど、○○には×××と書かれている□□を読んで△△△という言葉に出逢ったと、いちいち書かれてるところが、ちょっと衒学的な感じにも読めてしまうのですよ。(blogもちょっとその傾向あり…)惜しい!!(本当に失礼な言い草で、申し訳ありません。)本物の塩見さんは、不器用な、素朴な、でもなにか一貫した、つよい光を放つ方でした。考えて、考えて、考え抜いて、実践してきた12年の重みを、背中から漂わせていらっしゃいました…。「半農半Xデザインブック」というワークブックをしたのですが、これがまた。問い、がどれも鋭くて、秀逸。書けない~~~となったことがしばしば。そんな中でも楽しく書けた、「自分AtoZ」をちょっとこちらにご紹介します。「自分AtoZ」自分にとって、大事なキーワードをAtoZで26個あげてみましょう。人、本、旅、仕事など影響を受けたもの、大好きなこと、関心があること…を書いてください。複数出てもOK。英語でもローマ字でもかまいません。頭をやわらかくして、楽しんでください。Art,Atsumaru,Atatakasa,A-HA-HA,Book,Beautiful,Bicycle,Cinema,Dance...やってみたくなりませんか?(このワークブック、本当に素晴らしいので、夫用に1冊購入して帰りました♪)まだ、実際に農業を…と考える段階には、まったく来ていないのですが、どちらかというと「X」のほうがぶれているなぁ、というのが参加してみての感想。ホメオパシー?量子場?Happy Mommy Project?わたしはなにをしたいのか?まずは「X」をしっかり確立させたいですね。そして、お話を伺いながら、ピーンとひらめいたある言葉。半母半X(はんぼはんえっくす)塩見さんの言葉を借りるなら、「母であること」をベースに、「天与の才(X)」を世のために活かし、社会的使命を実践し、発信し、まっとうする生き方。すべてのおかあさんたちが、「半母半X」として生きるって素敵じゃないですか?と、その思いつきにウキウキしてしまったのでした。バリエーションはさまざまあって、もちろん半父半Xだっていいし、半勤半XとかもOK。こんなわくわくするイメージの源泉が与えられて、やっぱりカレッジに参加して良かったです。塩見さんの奥様がつくってくださったお菓子と、『喫茶去』のマスターが淹れてくださった紅茶♪