たった一人の学校見学会
本当ならさせたい・やりたい勉強もてんこ盛りの日曜日。ポケモンもゲットし、それなりに士気の上がった長男。日曜には珍しく、午前中に勉強に取り組んでいる。(いつもは、遅く起き出しのろのろして昼になる)このままのペースで一日過ごせば、かなりの勉強量だ。これは一時的な『ポケモン効果』である。これが彼の生まれ変わった姿ではない…遅かれ早かれ、飽きがくれば元通り。そしてもっと大きな刺激ある『新しい餌』を求めるようになるだろう。杞憂なのだろうか。しかし母には具体的な『新しい餌』がだいたいわかる。ひと月もすれば、ドラゴンボールZスパーキングNEOだとか何とか言い出すに決まっている。まぁ、言わせておくだけのことなのだが。そういう確率変動的な要素を抜きにして、ある程度の水準の頑張りが出せる子になって欲しい。そして、そんな願いをかなえるべく、親2人無い知恵を持ち寄って話し合う。 そうだ!!N中見せてやろう!!(←恐れ多くて伏字)何を今更な、基本中の基本だ。志望校を見て、数年後の自分をイメージする・・・そんな作業をさせていなかった。それを考えると、長男はよくもまぁ半年以上聞きかじりの情報だけで頑張ってきたものだ。「N中行く?」「行って何するのん?(嬉)」「いや、外からチラッと見るだけやけど…写真しか見たこと無いでしょ?」「ぉわ~っ!!すげ~っ!!行く行く!!」何も凄くない。今まで散々イベントはあったのに、偏差値とプライドが壁になって行けなかっただけじゃないか・・・ともかく、車に乗せる。(もちろん、ムスメもDSも)数時間の勉強をふいにしても、得ることは大きいはずだ。ウキウキの3人+平常心のムスメは数十分後、N中近くのファミレスで昼食。「いや~ん♪受験したらお母さん、ここで待ってるんかしらン…」「あっちのあ○や亭かしらン(←伏せ切れてない…)」「それより、受けれるのかしらン(涙)」妄想を膨らませながらの食事を済ませ、いざN中へ!!怪しい家族連れは、ヘラヘラ顔で学校を外から眺める。こっちが体育館かなぁ。講堂かなぁ。思ったよりグラウンド広いなぁ。そして、出入りする部活と思しきお兄ちゃんたちを、羨望の眼差しで長男は見つめる。「ねぇねぇお母さん、あの人たちみんな70以上あるんやね。格好いいね。」幸い、ミスター平均点の長男が彼らをまだ『別世界』とは認識していないことが、その表情から読み取れた。母は嬉しかった。ムスメの「顔も格好よかったで!!お兄ちゃん、全部負けてるで!!」という冷静な一言も、今の彼を傷つけることはできなかった。さてここから、お間抜けな行動。母、忍ばせてきたカメラで校門前に長男を立たせ激写。(監視カメラ作動中の貼り紙にビビり、超スピードで)これをお守りに、今日からまた頑張ろう。こっそり決意する親子だった。このあと、さらにもう1校。母の実弟(つまり長男の叔父)の母校を見る。(外から)部活動の格好よさに長男、驚く。夫も、惚れ惚れ見ている。もちろん超スピードで激写!(お守り2個目)「この坂、毎日登れるかなぁ。毎日筋トレになるね!!」受かっても無いのにいろいろイメージ、お疲れ様・・・(涙)帰宅後、早速お守りをプリントアウト。「ボク、やっぱりN中やと思うわ。N中のほうが、男前に写ってると思わへん?」はいはい、わかったわかった。言ってる間に伏字が伏字でなくなるように、勉強して頂戴!!