What I'm here to do.

予想できないことが沢山起こるのもわかってたし、
いくら妄想しても足りないこともわかってた。

わかってても、実際に直面すると絶句してしまう。

やっと、今日フィールドに出してもらえるはずだった。
けど、現場の代表者は予定が詰まってたらしく、とりあえず区の行政には挨拶に行けた。
それだけでもよかった。区は実際に水上生活者を管理している。
少しは現場に近づける。

今日の内容を全く聞かされていなかったため、何をするのかも分からず、
とりあえず紹介程度かと思っていたら、質問させてくれるということになったので、
急遽、その場で質問を考えた。

「今まで、JOCVがしてきたことはご存知ですよね？」
-知らない。今まであなたの前任者らがしてきたことはこっちは全く知らない。

これを聞いた瞬間思わず絶句をしてしまった。

冷静に考えると、100％信じるのもどうかと思うが、
5年間かけてやってきた活動内容が理解されていないってことは確か。

この国の行政は局や課の縦割りなだけでなく、
省・市・区・地区・婦人会・青年会など、横割りもある。
ワタシは市の行政機関の一つに配属されているが、
実際は区から地区の紹介や資料の提供を受け、調査結果を報告し、
地区の代表を通じて地区の調査をし、
婦人会や青年会と一緒に活動をするという形のようで、複雑である。

これだけ横割りでどこに何を聞けばいいのかすら分からない状況だけど、
市に配属されて区の中にいる地区住民を対象に活動をするのなら、
関係各機関には報告書を上げないといけないと思う。
これで読んでくれてないのなら、仕方がないけど。

5年間の活動を続けても、ベトナム側に何のinputもないってことなのか。

大体、これだけ行政機関を跨いだ活動をするのに、
なぜ市のこの局に配属されたかもまだ分からない。この局には担当者がいないのに。
後任要請を出すときに局がJOCVを受け入れた際の行動内容を提出したという話もあるが、
そんな紙、見たことないし。
そもそもなぜ後任要請が出たかも、かなりあいまい。
理由を聞く限り、必要だからというわけではなく別の理由のようだ。
そんな理由で出された後任要請で、JOCVが来たことでベトナム側の負担になってないのか。
今日、区の行政に行った感触だと、あまり歓迎はされてないように感じた。
そもそも配属先のCPですら、ワタシが何で来てるのかわかってないんだし。
そういう対応をされても仕方ない。

そして、なぜJOCVが都市貧困を対象に活動しないといけないのか。
その意義は？目的は？
真に都市貧困の問題に取り組むのならJOCVでは明らかに力不足。
それなりの額の予算をつけて専門家を入れて長期のプロジェクトをで対応すべき問題だと思う。
それでも足りない気がする。各国の協調レベルで取り組むような大きな課題。
都市貧困層への対策はどこの援助機関や途上国でも手を焼いてる問題だ。
かなり包括的な問題で、そう易々と解決できる問題ではない。

「なぜ？」「どうして？」が止まりまらない。
職場に帰って溜息ばかりついてると、経理のおっちゃんが
「考えてたって仕方がない。現場いって動けばどーにかなるさ」
と言ってくれたものの。

どこの所属の人間としてものを考えたらいいものか。
名目上、配属は局だけど担当者はいないし、帰国したら誰も引き継がない。
区は管理をしているだけ（統計取ったり）らしい。
地区や婦人会・青年会が実際に一緒に動く組織。
結局、ベトナム人の中に入っての活動ではなく、外国人が来て、
好き勝手なんかして帰って行ったって感じなのか。行政からみると。

ワタシがここに来ることになった理由が見えない。
たかだか1か月弱でこんな弱音を吐くなんて、早すぎるとは思うけど、
着任前からの疑問が何一つ解けることなく、さらに複雑に絡まっていく。
もう、なにからどう手をつけていいのかもわからん。