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2024.08.31
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ミシェル・ヴォヴェル(池上俊一監修/富樫瓔子訳)『死の歴史』
~創元社、1996年~
(Michel Vovelle, L’heure du grand passage: chronique de la mort, Paris, Gallimard, 1993)

「知の再発見双書」の1冊。
 監修者序文からまとめると、著者のミシェル・ヴォヴェルは「フランス革命史」と「死の歴史」を専門とする近代史の大家です。
 その有名な大著は、2019年、藤原書店から『死とは何か』(上・下)という邦題で刊行されました(立川孝一・瓜生洋一訳)が、私は未読・未入手です。
 さて、本書の構成は次のとおりです。

―――
日本語版監修者序文

第1章 死には歴史があるか?
第2章 マカーブルからルネサンスへ
第3章 バロックから啓蒙の時代まで
第4章 ブルジョア風の死の登場
第5章 20世紀の新たなタブー

資料編―死をめぐる考察―
1 中世における死の災厄
2 荘重なる儀礼
3 美しき死の時代
4 エロスとタナトス
5 連帯の中の死と孤独な死
6 商売としての死
7 非ヨーロッパ文化における死

INDEX
出典
参考文献
―――

 民俗学的な成果による伝統的な死の儀礼の紹介からはじまり、葬儀のキリスト教化、死を前にした遺言のこと、そして近代における死の商業化と、通史的に死をめぐる諸側面を概観する1冊です。「啓蒙の世紀」にも、キリスト教的な死生観が残っていたりと、死をめぐる態度が単一的に変わってきたわけではないことも強調しつつ、しかし第1章の標題「死には歴史があるか?」への答えとしては、「死にも歴史がある」ことを示した書物と思います。
 興味深い事例も多く紹介されます。特に資料編の7では、本編では論じられない非ヨーロッパ文化の死として、メキシコ、日本、アフリカ、インドなどを取り上げていて、興味深く読みました。
 おそらく学生時代から何度となく目を通してきた1冊ですが、なんとなく記事にまとめにくく、今回もごく簡単なメモとなってしまいました。

(2024.03.01再読)

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Last updated  2024.08.31 10:05:17
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