一年前*のあの日 りん
きょうは 一年目 の あの日かあさんは 涙 ぽろぽろ 一年前の あの日 から たいせつな娘 りんは どんどん やせていき五月の おわり とうとう手の とどかないところに いってしまったそれは あの日とは 関係がないのかも しれないそれはあの子の 運命 だったのかも しれないでもあの子は余震の たび にげまどい 余震の たび かあさんにしがみついたおおきな 瞳で かあさんをみつめおふろのときも ねるときも離れようとは しなかった病院で みてもらっても 原因はわからなかった きっといまは お空の うえでかあさん りん げんきよ心配 しないでね とおおきな瞳を きらきら させているに ちがいない いつもいつもわすれて いない よかわいい娘 りんだいすきなかあさんの 娘 りんあいたい よかあさん おそい わよ * なくなる 十一日前やせてしまいやっと あるきながら ここにきてかあさんの 帰りを まっていた りん