570656 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

マンハッタンで考えてみた

マンハッタンで考えてみた

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Category

Comments

natural life in NYの田舎@ あけましておめでとうございます! すてきなコメントありがとうございます。 …
goodgest2@ 明けましておめでとうございます!! こちらのブログが更新されていたので真っ…
舎路人@ Re:明けましておめでとうございます。(12/31) おめでとうございます。日本にいたんです…
さんちゃん0707@ Re:良いお年を!(12/31) 年越しそばは食べましたか? いつも素敵…
ひまわり娘!@ いわをくんへ こんにちは。連絡ありがとう。 NYに戻っ…

Freepage List

2008.06.15
XML
今日は父の日ですね。昨晩、家に戻ってから両父に電話をいれました。両父共、家に電話して真っ先に出ても「ちょっと待ってて~」と慌てて母に電話を代わります。娘と父はそんなもんなかぁ・・と思っていましたが、旦那さんと義父もそのようなので、どこの家庭も似たようなものなのかしら。

 私にとっての父は祖母同様、只管怖い存在でした。今でこそ少しは砕けた口調になりましたが、基本は敬語。父と電話を切ってから友達に「今、誰と話をしていたの?」とよく聞かれました。というわけで、父に感謝の意を電話で伝えるというのは、母以上に気恥ずかしいものがあるのですが、アメリカにきてからは毎年かけるようにしています。今年の父のコメント「おぉ、ひまわりか。元気か?(母が「今日は父の日で電話してきたのよ」と叫ぶ声が聞こえる)あぁ、父の日ね、それで?」。それで?と言われましても・・(笑)。

私には受け継がれていない父の才能の1つにデザイン・絵画があります。たぶん絵を描いていた祖父の血を受け継いでいるのでしょう。子どもの頃の記憶にいつも絵を描いている祖父と店番をしていた思い出があります。掛け軸に墨で下絵を描き、そこに色をさしていきます。松や鍾馗(しょうき)様の絵がほとんどでしたが、松のゴツゴツした枝やツンツンした葉、鍾馗様の鬚の1本1本がとても細かくて、どんどん完成していく様子が面白かったです。観て来たばかりの浮世絵のような感じでした。手前にある手や道具の細かさと遠くにある極端な遠近法なども・・・。

Utagawa 2

詳しくないので、入り口にある歌川派一門の図は大変役立ちました。
見た瞬間、「歌川広重って2人いたのぉ!?」と。

 昨日、ブルックリン美術館で© MURAKAMIを観たあと、1階で今日まで開催中のUtagawa: Masters of the Japanese Print, 1770-1900(歌川派展)を観てきました。展示されていた浮世絵は版画がメインでしたが、肉筆画のような細かさと色の美しさに目を見張りました。

 辛うじて歌川広重の名を知っているくらいでしたが、初代歌川豊春の絵からして遠近法が取り入れられていて驚きました。歌舞伎座の絵など細かい、細かい。2代目は「風景の豊広、役者絵の豊国」と呼ばれたらしく、「東海道五十三次」で有名な歌川広重は豊国(入り口の看板絵)に弟子入りしたかったのですが、門弟が多すぎて豊広の門下生になったそうです。3代目になると遠景にも色をさし、全体的にカラフルになってきました。地平線沿いに見える陽などdogwoodの花のようにサーモンピンクというかオレンジのきれいな色です。4代目になると、絵本の世界で、絵そのものが力強くなってきます。

 江戸後期から明治になると、作風も変わって来ます。歌川派の系図でごんぎつねのような可愛い動物を描いている月岡芳年は、その一方で「無残絵」と呼ばれる作品や「武者絵」という歴史の一幕を表現した作品もありました。切腹する様子を生々しく表現した作品のそばには、鞍馬天狗に剣術を教わる義経の作品があったり。

 ベタッとした一次元の村上作品のコンテンポラリー作品を観たあとに、躍動感溢れる遠近法を捉えた浮世絵を観る・・なんとも不思議な組み合わせでしたが、どこかつながっているとも感じました。知り合いに浮世絵好きなアメリカ人がいるのですが、「浮世絵は肉筆もあるけど版画だよ」といくら言っても信じてもらえません。挙句、浮世絵って肉筆だっけ?などと思い始めていました。ちゃんと見当をつけた版木も展示してあったので、次会ったときには自信もって訂正しちゃおう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.06.16 08:31:08
コメント(4) | コメントを書く
[感覚で楽しむア~ト] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X