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テーマ:今日聴いた音楽(75258)
カテゴリ:感覚で楽しむア~ト
幸運な縁で美穂子さんと知り合えた友人と2人でオペラティック・リサイタル 木下美穂子「オテロ-真実(ほんとう)の愛」を聴きに紀尾井ホールに行ってきました。
これまで美穂子さんの舞台は仮面舞踏会、The Licia Albanese-Puccini Foundation主催のガラコンサート、Madama Butterflyと見させていただきましたが、どの舞台も素晴らしくて、彼女が歌い始めると客席の空気が変わるんです。普段は気持ちよく食べ、お話される親しみやすい方なんですが、舞台の上ではキラキラ輝くプリマドンナです。み~んなの美穂子さんになり、それはそれは手の届かない存在に。 オテッロ/アンジェロ・シモス(テノール) 河原忠之(ピアノ) 池田直樹(ナレーション/ヤーゴ・台本) 舞台には神殿の柱が数本とピアノだけ。オペラというと豪華な舞台装置の前で、オーケストラを配して朗々と歌い上げるイメージですが、無駄なものは削ぎに削いだ舞台でした。出演者もデスデーモナにオテッロ、オテッロの旗手ヤーゴがナレーションとして登場する3人だけ。ヴェルディ作曲の美しい音楽の間にナレーションがあらすじを伝えていきます。なかなか面白い構成でした。 美穂子さんの歌の巧さは折り紙付きですが、素人の私にも演技力がずば抜けていることはわかります。オテッロの境遇に憐れみを感じ惹かれる娘が、やがて本人のしらぬ嫌疑を抱かれ苦悩し、最期は身の潔白を必死で訴える・・・見ているこちらも眉間に皺を寄せて見てしまいます。オテッロに殺されてしまうかもしれぬ・・と怯えながら寝室で夫を待つデスデーモナが、自分の身を愛する人に裏切られた母の侍女と重ねて歌う「柳の歌」。自分の運命を諦めつつ弱弱しく歌い、最後の最後で抑えていた思いを吐き出して歌う様は、胸にキュ~ッときました。 舞台を終え、テノールのアンジェロ・シモスと満足そうに手をとり、頷いて観客を見回している姿が印象的でした。こうしてまた1つ舞台をやり遂げたんですね。来月はデトロイトで"Madama Butterfly"があります。成功をお祈りしています。BRAVO! 週の初めからオペラなぞ贅沢な時間を過ごした私たちは、友達のオススメフレンチAUX BACCHANALES(オー・バカナル;酒宴のような大騒ぎの様・・という意味らしい)で、ますます贅沢に。友達の話によると椅子などの家具類はフランスから取り寄せているそうです。パリのカフェを切り取って持ってきたような素敵なカフェでした(入ってすぐにゾマホンがいたけど)。 美食家のサラダ、ブイヤベース、クレープシュゼットや林檎のタルト・・・。どれも美味しかったです。Mちゃん、ありがとうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.31 07:45:25
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