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カテゴリ:苦し紛れに書いてみる
これは、このブログで
私が苦し紛れに書いている小説を原稿用紙に書いている過程において 話の進行が、まったく、ここに投稿されているものと違うので UPします。 以下の文章は 主人公、和田孝之とその友人、中野翔が、森下に体育館裏倉庫裏に呼び出されて以降のお話です。 ちょっと前回のやつと比べてください。 てか、記憶にないと思うので、前回の投稿されたやつを見といたほうがいいです。 ここ←前回の投稿 てか、リンク先から、さかのぼって読んでください。 ============================== 前文 その風は、体育館裏の少年少女三人を吹きつける。 声も出なかった。―――驚愕。 本物の驚きを知った人間は、感覚が馬鹿になる。 ただ、口をポカンとあけて笑う。―――恐怖。 ほんの三十メートル先、いや、もっと近いかもしれない。その先に見えるもの。 火、炎。 その火は俺と中野を囲んで、燃え盛る。 足に力が入らず、膝から崩れ落ちる。 次第に意識がうすくなる。かすかに見える、火の先の一人の少女。 「も、り、した・・・・」 絞り出した声は周りの火によってかき消される。 横では中野は意識を失い、倒れている。 目の前が暗くなっていく。 上から、暗幕がゆっくりと、確実に下りてゆく。 「あなた達に自然の力を与えると、水と雷の王が下した。」 それが意識のあるうちに聞いた、最後の声だった。 ○○○ 目が覚めた。まだ視界はぼんやりしている。まどから光が差し込んでくる。 視界に入ってくるもの。それは―――天井。 そのまま俺は首を右に傾けた。 「ブワッ!」 俺はベットから体を跳ねるように起こした。 「おー和田ちゃん。ようやく起きたか。心配してやったんだぜ、感謝しろよ」 「な、中野、ちょ(っと)、な(んで)、お(まえ)・・・・」 なぜ、どうして? 「和田ちゃん、この世に、ちょ、な、お、なんて文章は存在しねえよ。日本語しっかり喋れ」 目の前の中野がニヤッと笑う。対して俺は、困惑、困惑、困惑。 「中野!教えてくれ!」 「知りたい?そんなに知りたい?おれのひ・み・つ」 「黙れ、おれは、なぜ総合病院のくまさん室のベッドの上で横になって眠っていたかを訊いているんだ」 俺の声が病院に響く。 幸い、ほかの入院患者はこの部屋にはいないようだ。 「俺もわかんねぇ。ついさっきまで、俺も和田ちゃんみたいに眠ってたから」 中野は伊豆かに答えた。 「それは私から説明するわ」 いつの間にか、森下が隣の椅子に座っていた。 「私、言ったわよね。水と雷の王が自然の力を与えるって。あなた達はこれから精霊術師になるの」 「あのー、意味わかんねぇんですけど」 中野がいう。俺だってわかんねぇよ。 水の王?雷の王?誰だよそれ。精霊術師?なんだよそれ? 「これhあ運命なの、定められた、ね」 「ちょっと待て。運命ってなんだよ。」 俺の頭の中、混乱。 理解可能なゾーンをはるかに超えてしまっている。 そんあ現実とファンタジックな世界をボーダーレスにしないでくれ。 「水と雷の王は人に力を与えたの。それがあなた達。胸元に紋章があるでしょ。それが王と正式な契約を交わした、精霊術師の証なの」 俺と中野は胸元を見た。 確かに、何かの模様のようなものが書いてあった。 それは歪な形をした、円形の魔法陣のようなものだった。 「なっ・・・・」 言葉も出ない。無音の病室。 俺が?雷の王とやらと契約を交わした? 「どうしたんだ、俺の体は・・・・」 「それが契約の証。精霊術師に目覚めた証。もう、あなた達、私もだけど、常人じゃ、ないわ」 常人じゃないって? 朝起きて、学校来て、一時間目の授業を爆睡している中野を横目で見ながら、自由帳には書き表せぬ膨大な量の落書きを教科書に載っている人物画にして、昼食で中野としゃべって・・・ そんな俺が常人じゃないだと? いや、待て。 おちつけ、落ち着くんだ。 徐京を整理しよう。 時は東国原が宮崎県知事になって、ザ・鶏肉の乱を起こした平成。 場所は総合病院、くまさん室。 そこで奴は何といった? 「それが契約の証。精霊術師に目覚めた証。もう、あなた達、私もだけど、常人じゃ、ないわ」 ん?私も? 「おい、今・・・・」 「私もってどういうことだよ?」 俺の言葉は遮られた。中野によって。 おい、それはさっき、俺が訊こうとしたことじゃないか。 俺より先に冷静に言語内容を把握してすばやく質問するとは、なんか悔しい。 「それは―――――」 森下が何かを口にしようとした瞬間、アラーム音が病室に鳴り響いた。 自分たちの声ですら響いて聞こえるぐらいの静かな病室に、そのアラーム音はかなりうるさかった。 音は壁を乱反射しておれの耳に何重もの音が届く。 ≪あなたが気づけば、マナーは変わる≫ かの有名なフレーズが頭をよぎる。 森下はその音源の機械お取り出して眉をひそめた。 あぁ。あの時の目つきだ。 体育館裏の、あの時のすこぶる怖い目つきだ。 「来た。」 森下がつぶやくと同時に、世界が白黒の世界へと姿を変える。 時間は止まり、静けさを増す。 窓を見る。カラスが空中で群れになって静止していた。 「こんなことって・・・」 「ありえねぇ。」 俺と中野はその場で膝から崩れおちた。 (続) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.18 21:03:50
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