文殊さんと子猫
おとといのことドライブに行った天橋立の文殊さんで白い子猫が大猫に襲われたのを救い出した!(出してしまった・・) 首を噛んで離さない大猫。傷からほとばしる鮮血!次女が救出に向かうけれど子猫はぴくぴくしていて、立てない。すると、そこのまた大猫が来て咥えてどこかにもっていくつもりだ。食べられると直感して思いっきりその大猫を踏んづけて子猫を救出。 動けない子猫。血はおびただしく流れている。血の海の中、この子が事切れるのも時間の問題。せめて、それまであの大猫から守ってやろうと体をなでると、弱弱しかった呼吸がだんだん力強くなって、はっきり目を開けた。 その瞳を見たら、いける!この子は助かる!という思いが確信に変わり、ハンドタオルで子猫を包んで、駐車場に走る。様子を見た旦那も、獣医さんの場所をおみやげ物屋のご主人や駐車場のおじさんに聞き、車を発車!なんでも、獣医さんはインターチェンジの近くの、高校の向かいにあるらしい。 何度もショックを起こしては、持ち直す子猫。顔面蒼白。(耳の中や鼻などが血の気のない状態。)やっと獣医さんを見つけて子猫を抱え、階段を走って登って『急患です!』まるでリハーサルでもしていたように、獣医さんの受付のお姉さんはさっと診察室のドアを開けてくれ、先生はすぐさま子猫を見てくれた。 ありゃ~~~、こりゃ、傷はたいしたことないけどかまれた場所が悪いわ。頚椎いっとるわ。いってる意味、わかる?ほら、体制を戻せないでしょ?はい。生まれたすぐの子猫のように、四肢に力が入らず、溶け落ちるように倒れていく子猫。頚椎(首の骨)を傷つけられたということは、傷が治ったとしても後遺症が出るということ、普通の生活ができないということ。ここにつれてくるまでのいきさつを説明し、自分が観光でここに来ていること、家に13匹にゃんこがいることを話すと、『じゃぁ、うちで預かるから。全部任せてください。つれてきてくれてありがとうございました。』先生に、お礼まで言われ、恐縮しながらお願いして、御代は要らないといわれ、なおさら不安を抱えつつ(安楽死?)、でも、あそこにいてとんびの餌になったり、またあの大猫に動けないところをやられるよりも、せめて安全だし、暑くも寒くもなく、ご飯ももらえると自分を納得させ家路につく。 お風呂に入っている間も、寝るときも、あの子猫の首の傷ついた神経があっちからとこっちからと、手を伸ばすように、相手を探すように伸びて、結び合い、しっかりとつながり、滑らかに治るイメージをずっと送る翌日、午後、病院の先生から電話。 「えっと、生き返りました。それで、僕は文殊さんのお寺と知り合いなんで話をしましたところ、引き取りますということで、文殊さんのところにいくことになりましたので、ご安心ください」え?先生、それでいいんでしょうか?私、どのくらい障害が残るかお聞きして、用意をして迎えにいこうと思っていたんですが いやいや、心配しなくていいよ。前にあそこの応接間に入れてもらったことあるんだけど、じゅうたんが動いた、と思ってびっくりしたら猫だったんだ。一面猫になるくらい猫の好きなおうちだから大丈夫だよ。 といってもらった。 とってもやさしくしてくださった、赤ひげみたいな先生の動物病院は『宮●動物病院』といった。 いやいや、よかった。あのニャンコは幸運に包まれてるにゃんこだ!幸せになるんだよ!