『小さな木の実』は、原曲はジョルジュ・ビゼーのセレナードで、オペラ「美しきパースの娘」のアリアです。NHKの「みんなのうた」で、「小さな木の実」として放送され、広く親しまれるようになりました。
秋に今は亡き父親と二人で拾った、古ぼけた木の実を握りしめ、「坊や、強く生きるんだよ。」と言った父親の言葉を思い出しては、ひたむきに生きる少年を、謳っています。
オペラのストーリーは、美しきパースの娘カトリーヌとアンリという若い二人の恋物語で、美しいカトリーヌに横恋慕する好色なロスシー伯爵と、その愛人であるジプシーの女王マブとの間で繰り広げられる誤解やすれ違いの挙句、元のサヤに収まるというお話です。すれ違いの最中に恋人の心を取り戻そうとアンリが切々と歌うのが、このセレナードです。
このような歌の背景を知って、この曲をオカリナで吹くと、また情緒深い演奏になるのでは、と思われます。