映画、『オーケストラ・クラス』を観ました。パリ19区という大変な地区にある小学校に音楽教育プログラムの講師として赴任してきた、挫折したヴァイオリニスト、シモンが、6年生の生徒達にヴァイオリンを教える大変な日々を描いた映画、となっています。
ところが、実際の映画では、「挫折した」ヴァイオリニスト、シモンの姿は、伝わってきません。けっこう演奏家仲間から、共演の依頼が来て、素晴らしい演奏家として、描かれています。
ただ、いたずらばかりして、落ち着きも無く、音楽の知識もほとんど無い子どもたちに、いきなりヴァイオリンを教えるのですから、その大変さは、想像を絶する戦いの連続です。映画としては、ヴァイオリニストとしては素晴らしい技量の持ち主のシモンでも、大変な子どもたちにヴァイオリンを教える日々の戦いだけでも、観客を魅了するに充分なように思われます。
やがてそこに登場する、素晴らしい才能の片鱗を見せる貧しい家の少年に、シモンが魅せられてゆくのです。
その貧しい少年は、アパートでヴァイオリンを弾くと、「うるさいッ」と怒鳴られ、仕方なく夜、アパートの屋上で、一生懸命ヴァイオリンの練習を重ねる姿は、観る人の涙を誘います。
こうしてその少年は、素晴らしいヴァイオリンを弾くソリストに、成長してゆくのです。
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最終更新日
2018年09月17日 22時45分56秒
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