オーケストラ・クラスを受け持つようになって奮闘するシモン。そしてアパートで練習すると、「出て行け」と言われて、屋上で練習する少年。その少年を観て、私はちょうど同じ年頃の時、ヴァイオリンを弾いていて、受験勉強中の兄に、邪魔にならないように、夜、家から20mほど離れた門のところで、ヴァイオリンを練習していた自分と、思わず重ねてしまっていました。
もうひとつのエピソードは、指導者のシモンが、娘が弾いていた立派なヴァイオリンを、その少年に「あげる」のではなく、「貸してあげる」と言葉をかけるシーンが出てきます。これも私が、恩師の追悼コンサートの時に、恩師の奥様が、ヴァイオリンを貸してくださったエピソードと重ねてしまい、観ていて胸にジーンと来ました。
家の外で練習しなければならない境遇と、恩師が愛弟子にヴァイオリンを貸してあげるエピソードは、実際に経験したことではありますが、こうして客観的に映画を観ますと、ヴァイオリン教育をテーマにした作品には、かっこうの見せ場になり、欠かせないエピソードのようですね。
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最終更新日
2018年09月17日 23時03分47秒
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