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テーマ:最近観た映画。(40094)
カテゴリ:映画の話
実は、この映画が今年初めて見る映画なのだ。
他にも色々迷いつつ、イマイチ見に行くまでに踏ん切りが付かなかったアレコレ(苦笑) 『マリー・アントワネット』は、予告を見た時から見に行こうと思っていたもの。 朝、9時に家を出て、雨の中をダッシュ! 何時ものシネコンは、2番目に広いシアターに6割くらいの入り、、、かなぁ。 何時もの如く、一番後ろの真ん中に座り、見ることに。(……座席は全席指定です!) 舞台は18世紀のウィーンからベルサイユ……なのよね。 それが、オープニングは黒地にピンクのシンプルな文字のクレジット! そしてバックには……軽快なロックよ!うそっ!?(←や、マジです!/笑) 本当に軽やかな音楽(ロック)が、全体のBGMとなって流れていました。 それがね~、また映画に合うんだ! オープニングに瞬間ショットでカウチに寛ぐマリー出て来たり。 この、マリー・アントワネットが生きた時代って、それこそフランス革命そのものでしょう、 だから、真面目に描けばかなりキツイ、切ない話になるんじゃないかと思っていたのだけど、 この映画はそんな事は無かった。 色合いがともかく明るいのです。 明るくて軽い。 マリーがコケティッシュな感じで描かれており、背景にもドロドロとした感じが無く、 全体としてはふわふわとした砂糖菓子な感じ。 実際はそんな事はなかったんですよね。 あの時代は贅沢に退廃していく貴族と、困窮していく平民に、破綻していく政治。 そしてフランス革命は起こるべくして起こる。そんな時代。 マリー・アントワネットは、一方の主人公のひとり。 それが、この映画ではそんな感じは無くて、本当に明るいの。 2時間ほどの中に、マリー・アントワネットの14歳から35歳くらいまでを描いているのだけど、 ポイントチョイスな上に、駆け足な感じがしてしまったのは仕方ないかなぁ。 改めて考えると、20代後半辺りからは、殆ど流されているような、う~ん……。 時代、年が、とても曖昧に感じるのです。 オーストリアからフランスに嫁ぐところから初めっているのだけど、 正直時間の流れが良く掴めない。 私はベルバラ世代で、『ベルサイユのバラ』をリアルで読んでいた。 だから、否が応でもそれなりに比較してしまう。 あれから30年以上過ぎても覚えているものなのよねぇ……。 それから知った色々な歴史的事実も。 この、『マリー・アントワネット』は細かいところまで結構良く描いていると思う。 但し、視覚的な部分で、と言う事なのかも知れないけれど。 嫁ぐ時に全裸になった事とか、白い結婚のままだったとか、観劇の時の拍手の始まり、 化粧や衣装、だんだん大きく華美になるヘアースタイル、フランス菓子の発展等々。 映像でマリーを描いているんだろうな、と言う感じは解った。 少し語弊はあるけれど、彼女は人間としては普通の女の子でしかなかったと言うのも良く解る。 我儘で、でも自分の立場は解っているような、感化されやすく流されやすい。 ある意味無知であり、そして愚かで、悲しい。 時代の巡り合わせで、行き有ってしまった不幸――。 歴史にifは無いけれど、 彼女がもう少し外に目を向けることが出来たなら、愚かでなく考える事が出来たなら、 もう少し違った結末が有ったのかもしれないけれど、 所詮時代の流れの中で、環境に中でそうなるべくして育ってしまったのだなと思うと、 変わらなかったのだろうな、とも思う。 映画は、ベルサイユから連れ出されるところで終わっている。 これから過酷な展開が待っている……と思ったところでのエンドロール。 これには何と言うか、呆気に取られてしまった。 そこで終わるのか!? 悲劇は嫌だけど、事実としての歴史は押さえるだけは抑えて欲しかったなぁ……。 そう思いながら、この映画の軽やかさには、この後の展開は似合わないとも。 マリー視点で一貫していた為に、フランスの情勢、パリの状況などが、 方法としては入って来るものの、実感としては全く迫ってこなくて、 唐突にバスティーユが襲われ、革命が急展開してあっという間にベルサイユをも襲われる…… という感じになってしまっている。 印象としては、夢物語のまま、あくまでも軽やかに明るく楽しく――。 そうそう、マリーが贅沢に走り靴を大人買いにしているシーンで、 瞬間的にスニーカーが映ったのには、笑ってしまった。 他iに色々あったのかな、とは思うけれど。 暗くなりがちな時代背景を、豪華に軽やかに描くと言う点で、 今回の音楽はとても効果が有ったと思う。 これが、クラシックか何かで、重々しく描かれてしまったら、 それだけで暗く重いイメージになってしまったんじゃないかなぁと。 物足りなさは有ったけど、面白くは有りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.24 22:39:40
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