ブックレビュー・・2/2

2008.02.02

白銀の麗人/言葉がなくても/ナアレフの恋人(3)/綺麗な彼は意地悪で
新旧取り混ぜての、本の感想――

文庫　白銀の麗人/剛しいら/珠黎皐夕
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シリーズ第３弾、これで終わりなのかなぁ。
舞台ははるか未来の人類が移住した星の……５００年後の世界。
その世界は文明が後退した部分と進んだ部分があり、文化はまるで中世か近世のよう。……本当、良く考えたなぁと思う。
人間を支配しようとするコンピュータ・イブを壊そうと奔走する天人とシオンたちは、最後の戦いに挑む。そして、イブの罠、天人を庇いシオンが撃たれてしまう。
最終的には際どい所でみんな上手く収まって、メデタシメデタシ？(笑)

それにしてもこの片手落ちの様な形で進んだ科学力に、中世に回帰してしまったかの様な文化洋式。そのアンバランスさが不思議な雰囲気を作り上げている。
そこに珠黎皐夕の繊細で華麗な絵が素敵で――。
出来れば珠黎皐夕にはＢＬ的な絵は描いて欲しくなかったから、今回もホッと安堵なのでした。この華麗さで、十分におつりが来ます！

お薦め度的には★４．５（★１～満点★５）好き度的には★４．５

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文庫　言葉がなくても/火崎勇/朝南かつみ
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シリーズ２作目。読み始めてやっと前作を思い出す(-_-;)
リーマン物の内なのかな、営業マンとその取引先の社長の…意地の張り合いみたいになっちゃっている恋愛。
出来上がっているのだけど、働く男としてのプライドがお互いに邪魔をして、要らぬ誤解を生んでしまう。そこにまた一人現れて――。
鈍いのか敏いのか、解らない男たちの話でした(笑)

働く骨太な男の話の方が本領発揮なんじゃないかなぁと。
そして、火崎さんの文章は面白いです。

お薦め度的には★４．５（★１～満点★５）好き度的には★４．５

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ナアレフの恋人（３）/谷崎泉/藤井咲耶
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シリーズ３作目。今度は遡って、初音が藍良に何故逆らわないと決めたのか、の事件の話。初音が藍良に借りを作る事になってしまった顛末。
まぁ、前の巻にもチラッと出てきていたけれど、初音のイギリス時代の図らずも巻き込まれてしまった事件と、初音自身の方向違いの思い込みと、巻き込んでしまった方の勘違いの産物。
そこに、初音以外は一切目に入らない藍良が入り込んで引っ掻き回し。
ったく、何処を読んでもお前ら話聞けよ～～～！と言いたくなってしまった。

３巻でケリを付けたかったらしいけど、話はまだまだ続く～～～(笑)
そして今、騒動の発端となった有る物との関連が今また！？以下次巻！

お薦め度的には★４．０（★１～満点★５）好き度的には★３．８

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綺麗な彼は意地悪で/日生水貴/あさとえいり
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業界物。とある事情から、子役のままで引退した志月は表には出ずひっそりと暮らしていたが、今度昔出た志月代表作のその後を撮る事になり、オファーがくる。
志月は役者に戻る気にはなれないのに、無理やり主役のマネージャーをさせられる羽目になり、あまつさえ彼は志月の憧れの人で。
戻れない自分と、演じたい自分の心の迷い、臆病にならざるを得ない過去の事件。引き摺られるように、吹っ切らされるように、志月は周りの人達の力で表へと押し出されて行く。

デビュー時に比べれば、格段に上手くなったなぁと、つい思ってしまいました。
エピソードとか、人間関係とか、上面撫でている感じがちょっとね、
気になった。

お薦め度的には★４．０（★１～満点★５）好き度的には★４．０

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Last updated 2008.02.02 11:10:34
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