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やさしい法律・行政手続入門

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2005.11.06
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カテゴリ:離婚
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Q4.協議離婚について法律の規定はどうなっていますか?

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A1.

一.日本における離婚の方法としては、大きく分けると次の3種類に分かれます。

1.協議離婚
2.調停離婚・審判離婚
3.裁判離婚

二.協議離婚

1.民法第763条

「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる」

2.離婚の合意さえ成立すれば、裁判所などの公的機関の関与を必要としないでいつでも離婚することができます。

3.世界でも類を見ないほどの離婚の自由を認めた規定です。

4.フランスでは、協議離婚の際には裁判官の前で、意思の確認がなされます。

5.ドイツでは、夫婦が離婚に同意している場合でも、離婚原因はあくまで破綻であり、一定期間(1年以上)の別居が破綻を認定する条件として要求されています。

6.これに対して、日本の協議離婚は、婚姻の成立と同じで、単に届出がなされるだけで成立します。

7.意思を確認する手続きも有りません。

8.数も協議離婚が圧倒的に多く、離婚全体の9割を占めており、ほとんどの離婚は、協議という形で処理されています。

二.離婚率

1.平成15年度の離婚率は人口1000人あたり、全国平均で2.25です。

2.離婚率が1番高いのが沖縄県で、2.77、逆に1番低いのが新潟県の1.66となっています。

3.総務省統計局「世界の統計2005」によると、対象国62か国中

1位  ロシア   5.30
2位  ベラルーシ 4.71
3位  アメリカ  4.19
4位  ウクライナ 3.70
5位  キューバ  3.32
6位  チェコ   3.09
7位  韓国    2.85
14位 英国    2.58
17位 ドイツ   2.37
22位 日本    2.30
27位 フランス  1.94
44位 中国    0.95
55位 イタリア  0.65
62位 グアテマラ 0.12

と、なっています。

米国と、ロシア、ベラルーシ、ウクライナといった旧ソ連諸国が世界の中でも高い離婚率となっています。

キューバ、チェコといった(旧)社会主義国もこれら諸国に次いで離婚率が高いといえます。

日本は第22位とかつてより離婚率が上昇したとはいえ世界の中ではそう高い水準ではありません。

なお、隣国の韓国は離婚率が上昇しており、世界第7位とアジアの中で最高の離婚率となっています。

中国は0.95と低いですが、近年はもっと高い数字が中国当局によって発表されているようです。

世界の中でも離婚率が低いのはラテンアメリカ諸国やイタリアなどカトリック諸国です。

三.

1.この統計から見ても、離婚率の高さは、法制度が離婚を容易に認めているかどうかとは直結する問題ではない事がわかります。

2.離婚が容易かどうかは、社会規範(宗教・道徳)全体の中で見ていく必要があり、法制度はその中のひとつのファクターに過ぎません。

次回は協議離婚の実質的要件について

・・・つづく

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最終更新日  2005.11.06 21:50:26
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