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やさしい法律・行政手続入門

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ニューストピックス

2005.12.04
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カテゴリ:離婚
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Q24.現代の内縁関係の特徴は何ですか?

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A24.

一.現代の内縁問題

1.第二次世界大戦後、家族法は改正され、婚姻の届出に関して、前回述べたような制度的な阻害要因はなくなりました。

2.又、国民の意識も、届出になじみ、届出の履行は確実に浸透し、内縁率も低下してきました。

3.しかし、依然として、内縁はなくなることなく形を変えて存続しています。

二.現代の内縁の3つの要因

1.婚姻障害(重婚禁止など)があるために婚姻届が出せない場合

2.届出を出す気は有るが、単に手続き上の理由から遅れている場合

 (例)

・新婚旅行から帰ってから出そうと思っている場合

・証人の印鑑を貰うのに手間取っている場合
など

3.同棲して共同生活を営む意思はあるが、法律に縛られたくないなどの理由から届出をしない場合

三.現代型内縁の扱い

1.婚姻障害がある内縁

民法はこのような男女関係を好ましいものと見ていないので、無条件に婚姻と同様な効果は与えられません。ただ、婚姻障害にも様々な類型があるので、個別に検討する必要があります。

・東京高決昭和54年4月24日(家月32-2-81)

「(法律上の)婚姻関係の方が夫婦としての実を失って事実上の離婚状態にあるのに対し、その婚姻外の男女関係にこそ夫婦としての実が認められる時はこの男女関係は、重婚的ではあれ内縁関係に他ならない」として

(1)事実上の離婚

および

(2)内縁のほうに夫婦の実質がある

という要件のもとで、財産分与について通常の内縁と同様な保護を与えました。

2.手続き上の理由による内縁

・たとえば、新婚旅行中に夫が事故死した場合等に問題が生じます。

基本的には、準婚として扱い損害賠償請求等が認められるケースが多いと思われます。

3.「主義としての内縁」(事実婚)

この点に関しては具体的に検討する必要性があります。

・自由に共同生活を解消できるところにメリットを見出して同棲生活を送っているカップルに、同棲の不当破棄に対する保護を与える事は余計なお世話というものです。

ただ、最初はそのつもりでも、いつの間にか一方が切実に入籍を望んでいた場合は、別に考慮する必要性があります。

・夫婦別姓を実現するためだけに婚姻届を出していないのであれば、内縁としての保護を与えることについては問題ないでしょう。

・男女の結合に関する国家の介入を拒否したいというのであれば、内縁扱いしないのが当事者の意思に合致するといえます。

このように、今日では、一口に内縁といっても様々なケースがありますので、内縁の類型に応じて、かつ個別ケースごとに当事者の真意を考慮しながら内縁として婚姻に準じた保護を与えるかどうかを考える必要があります。

次回は内縁の効果について

・・・つづく
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最終更新日  2005.12.04 22:23:54
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