やさしい法律･行政手続入門

　行政書士になって、最初に依頼された仕事は、ダイレクトメールからだった。

　開業の挨拶状を、建設業者に絞り込んで、数百通出したら、早速依頼がきたのである。

　すぐに、お伺いして始めての仕事である事を打ち明けて受注した。

　あわてて、建設業用のパソコンのソフトを買ってきて早速仕事に取り組んだ。

　ダイレクトメールに関しては、いろいろ工夫をした。文面はいうに及ばず、封筒の色、切手の種類、出すタイミング、等を試行錯誤した。

　うまくいくと、30通に1通ぐらいの割合で、反応があるが、何百通出しても、ただの一度も電話が鳴らない時もあった。

　それも、2度、3度と空振りする事もあった。

　暑中見舞い、残暑見舞い、クリスマスカード、年賀状、と1000通単位で試したりもした。

　ダイレクトメールの年賀状に律儀に返事をくれる人もあったりした。

　今年になって、1年も前に出した開業の挨拶状を捨てずに持っていて依頼をくれた人が3人もあった。

　何も行動を起こさないとゼロだが、何かの行動をを起こしていると、その時すぐには結果は出なくても、少なくてもゼロではない事を学んだ。

　一所懸命に仕事をこなしていると、同じ人が何度も仕事をくれたりするようになった。

　ホームページからもポツポツ仕事の依頼がくるようになった。

　今年は2年目ということもあり、少しずつ、仕事の幅を広げていこうと考えている。

　思えば、失敗の連続であった。慣れない業務をこなすのは、ストレスがたまるものだが、お客さんからの感謝の言葉が、そのストレスを吹き飛ばしてくれる。

　ベテランの行政書士のように、紹介で仕事がまわるようになるには程遠いが、コツコツと一人でも二人でもお客さんを増やしていきたいと考えている。

　
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