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あいうえお道場/職業訓練編

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2007年02月21日
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あるおばあさんが、突然病院を退院することになった。外泊のまま家族が「もう戻りませんから、在宅プランを」ということで私にお鉢が回ってきたのだ。そのおばあさんは今年の1月末に独居生活の家で倒れ、そのまま寝たきりとなってしまった。心不全とのこと。外泊中のおばあさんを見て、意外と元気じゃないかと思った。これは病院で抑制のきつい態度を強いられて、廃用症になってしまったな、と。よし、3ヶ月で車椅子自立くらいを目指してケアプランを作ってみっかと。

ただ、家族が妙にせっかちなのでしょうしょうの怪しさも感じ、病院のケースワーカーに問い合わせることにした。それは家族にも了解をとった。

そうしたら、ケースワーカーも病棟も医師も、外泊のまま退院させるなんて、ぜんぜん考えていないことが判明した。なにかおかしい。要するに医療の処置が必要であるということだ。ケースワーカーは私の報告を聞いて、しょうしょうたじろぎ、なんとか病院に戻るように計ったと思われるが、結局、医師と家族の話し合いの後に、そのまま退院することになったのである。

私はケアプランの作成にあたり医療の情報が薄いので、ケースワーカーにケアプラン作成にあたっての留意点の指示を担当医に求めた。まず訪問看護が必要なケースだが、どんな処置が必要なのかもわからないからだ。病院のケースワーカー(美人という噂)は、迅速に看護サマリを私に送ってくれた。このやりとり、当然、本人も家族も知らない。サマリには、おばあさんが末期のガンであることがかかれてあった。

でも、私は家族の前でもその事実は知らないことになっている。

ちょいとやりづらいな。個人情報保護法がどんな法律だか、いまひとつ未だにわからないが、美人ケースワーカーが私にサマリを与えたということは、正しい。だって、それを私が知らなかったら適切なプランが立てられないもの。本人には未告知という事実を私は知っていて、私が事実を知っていることを家族は知らない。こんなときは、家族がなるべく早くに私に打ち明けてほしいものなのである。1週間に何回、訪問看護が必要か、センセに聞こう。まてよ、センセはケアマネージャーにこの事実をケースワーカーが開示した事実を把握しているかしら。ケアマネージャーが何をする人か知っているかしら。つうことで再度ケースワーカーに電話してみっか。美人だし。


それでケアマネージャーである私がこのおばあさんの個人情報をどう取り扱うかというと、訪問看護師以外にはいわないのだ。ヘルパーや福祉用具の相談員あたりにはぜったいにいいませんよ。いう必要がないから。訪問入浴の看護師にもいわない。これが適切な情報の取り扱いというものだ。全国のケアマネ諸君には「かかりつけ医の意見書」等の扱いには十分に留意してほしい。コピーして安易にサービス提供事業者に流すんじゃねえぞ。

私は、リハビリテーションを重視したケアプランを立てねばならぬのだ。歩けるようになりましょうと。無理だろうが、そこんところが高度な嘘も方便ということだ。まあ、このケースは特に難しいプランではないですよ。いい家族に恵まれた幸せなおばあさんなのである。





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最終更新日  2007年02月21日 23時29分11秒
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