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テーマ:仕事しごとシゴト(23737)
カテゴリ:ソーシャルなワーク
デイケアの送迎の手伝いを週1回ほどやっている。私はケアマネージャーなので基本的にはなんでもできるのだが、こちらとしてはあくまでも善意のお手伝いの気分である。
ところがデイケアの職員がどうもケアマネさんの力量をご存じなくて、ときどき無礼なふるまいをする。作業療法士志望のMさんは35歳くらいのよくしゃべる男である。送迎に関わる手際がいいのはよいことであるが、私を使いすぎる。でもそれはいい。困るのは後部座席で利用者様と向き合っている私に会話を強要することである。(クルマはハイエースの福祉車輌、私は運転席の後ろで後ろ向き)送迎時に職員が利用者と楽しく、おしゃべり。これは重要なサービスのひとつである。介護サービスは、「おはようございます」とチャイムを鳴らしたところから始まっていて、当然、車内において職員は場がもつように努める。そんなことオレはわかっている。 Mさんは「車内が暗いのでなにか会話してください。」なんていう。私が向き合っているお年寄りは、筆談でしか会話ができない爺と、重度の痴呆でほとんど会話が成立しない爺さんである。その後ろにはモヤモヤ病のお婆さんがいて、彼女はたいへん気を使う人でM君の強要する会話に一生懸命に応えるタイプなのだ。じっさい、コミュニケーションというものは言語だけでなく非言語的コミュニケーションが重要で、そのへんは車内でやっている。音声はなくとも場は和んでいる。そのあたりの空気をMはわかっていない。私はMのサポートなのでしかたなく耳がほとんど聴こえない爺さんにどうでもいい質問を筆談でやった。クルマがゆれる。すると、Mのヤツは「酔ってしまうので無理に筆談しないでください。」といった。じぶんのいってることがわかっているのか。 もうひとりの重度の痴呆(いいかんじでポーっと穏やかにボケている)の爺さんに話しかけろという。仕方なく、昔どんな仕事をしていたのか、とか、畑で何を作っていたとか回想法に結びつくような質問を爺さんに大きな声でする。その寒い空気をモヤモヤ病の婆さんが他人事なのにひやひやしながら落ち着きなく見守っている。いったい誰のためにこんなことをしているのか。職員のMの満足のためなのである。 この手の勘違い野郎メロウがこのデイケアには数名いて、ほんと、困る。 オレサマはちょっとみれば相手のADL(日常動作能力)がだいたいわかるが、Mは自分の職場の利用者なのに、理解不足だ。で、困るのは私がMよりもわかっていないと思っていることだ。それは私が新しい人でケアマネさんだから。どうして、そんなに簡単にじぶんより後に入社したというだけで自分より下であると判定してしまうのだろう。 彼はたとえば理髪師だったならば、客の性格も読まずに誰かれなく、しゃべり続けるだろう。お客もある程度は応える。だが静かに目をつぶって瞑想にふけりながら髪を切りたい人もいるはずだ。私はじつはこんな男が大嫌いなのである。Mよ、いいかげん空気嫁!ま、無理だろうが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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