昼間からビールを飲んだら気が大きくなって、介護業界の裏話を書きたくなってしまった。いかんな。このオレサマも公的な役割の仕事に携わっているのに。でも、コムスン問題が表ざたになった以上、言ってもいいか。ズルをしているのはコムスン1社ではないということだ。まず、ヘルパーの登録や管理責任者の登録について、これをインチキしているヘルパーステーションは全国で1000あってもおかしくないだろう。今回のコムスンでは8つのヘルパーステーションに責任者がいなかったようだが、責任者なぞ、ケアマネージャーあるいは、介護福祉士の免状をコピーすればいくらでも捏造できるのである。みんなやってるよ。だって離職率の高い業界だもの。あるステーションを立ち上げて半年でセンター長がうつ病になって辞めてしまったら、その後、どうするか。お店をたたむわけがない。とりあえず、書類上は、いることにしておけばよい。アイデムにでも折り込み求人広告でヘルパー2級でもいいから職員を探すだけだ。2級じゃあ、ちょっとまずいから入社させてからすぐに1級をとらせる。後付けでかまわん。2年に1度の監査が来る前にやってしまえばよい。
こんな例、コムスンに限らず、全国の津々浦々のステーションで日常的に行われているぞ。だから、もしも厚労省が本気になれば全国にあるヘルパーステーションの大半をつぶすことが出来る。大企業の処遇について連座制を適用できるようになって、厚労省は会社をいくらでもつぶせるようになった。老人保健局の局長の判断でつぶせる。これが現実だ。だから、コムスン以外の民間企業も慌てふためいている。たとえば、セントケアという大きな会社がある。今年の4月に地方ごとに分社化した。なぜ分社化したかといえば、連座制の魔の手から逃れるためだ。東京が死んでも千葉と神奈川は残す。そんな目的で分社化した。そのための書類整備は大変なことだ。とにかく必要な書類が分社した分必要になる。そのほか、介護サービスはケアマネージャーが立てるケアプランをもって実行できるのであるが、セントケアの分社化で私のような部外者でもセントケアのステーションにプランを立てているものだから、(ケアプランというものは、そもそも特定のサービスや特定の法人に偏るようなことがあってはならないことに、建前はなっている)4月1日の日付のケアプランを改めてよこせ、と所長がいってくるのであった。まったく書類上のことで利用者にとっては、どうでもいいこと。しかし監査が突然入ったとしたら、行政は、書類不備を理由に廃業に追い込むことができるのだ。私は、FAXしてやりましたよ、日付を4月1日に変えたものを。本当は利用者の署名が必要なのだが、そんな時間はない。そもそもお年寄りはなぜその書類に署名をしなければならぬのか、おそらく説明しても理解できないだろう。セントケアさんは、先のコムスン、ニチイ、ジャパンケアのような不正が見つかった企業ではない。そういう会社であっても先を見越して行政に対抗しているのである。
これが現実だ。セントケアさんはコムスンほどにイケイケ、ゴーゴー!の社風ではない。それでも叩けばでてくるホコリはある。厚労省の局長が、「セントケアをつぶせ」と号令すれば、市町村もタッグを組んで、やってくる。社会福祉法人は民間だが、完全な民営ではなくて公的な要素がある。だから、行政はある程度仲間意識を抱いているところがあるが、民間の会社なぞどうでもいいのである。コムスンの利用者が7万人?それがどうした、社会保険庁の不備は5000万件以上だじょ!
叩けばホコリは出てくる。崇高な理念をもって介護の世界にいるこの私ですら、しょうしょうのホコリは落ちるのである。ただ、そのくらいのことをいちいち扱っていたら業務が進行しない。それだけのことだ。コムスン問題についての日記について、反響があれば、続きを書いてもいいかと思う。私自身というちっぽけな人間のリスク上はよくないことはあるが。
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