現在、ネットカフェ。病院よりの外泊だ。病院の外に出ると便意を催し排便される。人間の心理というものは不思議なものだ。私にはアローゼンもラキソベロンもいらない。外泊さえあればいい。というか、もう入院はいいかげんにいいんじゃないかって気がする。入院しながらの就職活動はやはり無理もある。どうせ、あいた時間にぼんやりしているのなら、自宅にいてもいいのではないかという気がしてきた。後輩Sのおうちに行って愚痴を聞いてもらったりしてね。
金曜日に最終の面接を受けた会社からの連絡がまだない。どうやら不採用のようだ。ほんと、精神衛生上悪いよなあ。不採用の場合は連絡ナシというルール、非情だよな。いいかげん心もへこんでくるものだが、病棟で出会ったHさんという30代のバリバリなキャリアウーマンとのメールのやりとりは、私のくさった心に喝が入る。彼女は躁鬱性の人だった。入院した当初も躁の状態で「♪わ~れは、ゆく~。あおじろき…」と昴を歌いだすような感じ。慶應大学を優秀な成績でご卒業されたようで、愛校心が非常に強く、独立独歩の人だ。年収1000万円の世界できっと馬車馬のように働いてきたのであろう。そんな台風のようなHさんの懐に私はあえて入って、夕食後にいろいろと話をした。彼女の一貫した向上心は筋肉隆々のマドンナのごとくであり、うつ病の私には少々たじろぐところがあったが、彼女は裏表なく、真っ正直で、のりが強くついたシーツのような潔さがあった。(Hさん、オレ、悪口は書かないでしょ?)彼女もエージェントを通じて今週はビシバシと面接をしている様子なのだ。
土俵はぜんぜん異なるが、私は私の畑をしっかりと耕すしかないと思った。
そんな思いにしてくれたHさんに感謝だな。この年になると不採用は堪えるのだ、心身ともに。人間としてもう駄目なんじゃないかって否定的な思いに支配されたりして。私の職務経歴の弱点をいえば、前職を辞めてから、月日がだいぶあいていることだ。この点を人事採用担当者は不信に思うだろう。本当のことは言えないしな。
『人生を見つめなおす時期』とでも職務経歴書の最後に書こうかな。
とにかく担当者の不安を解消することが必要なのだ。うつ病でした、なんてことは口が裂けてもいえない。
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