ネオトニー
人間はサルの胎児がそのまま成長したという説があるらしい。頭が大きく体毛が無いのはサルの胎児にそっくりだそうだ。こういうのを幼形成熟というらしい。たとえばホヤという貝は幼生時オタマジャクシのように泳いでいるが、成体になると海底に着床して「貝」になる。このオタマジャクシ状のものがそのまま成長して魚類になったともいわれている。幼形成熟とは言うならば「奇形」である。そういう意味合いがあるかどうか分からないが、最近の生物学者は「進化」という言葉を使わなくなったらしい。(「変化」というミもフタもない言い方をする)「進化」とは劣ったものから優れたものへという価値観を含んでいるからである。(たしかに幼形成熟では劣った状態のまま成熟したという印象である)最近「サル化する日本人」とか言われるが、これは以外と「成熟」を目指して「変化」した姿なのかもしれない。