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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2007年12月22日
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カテゴリ:周辺事態
巨椋です。

3日前、友人の作家から電話があって

「共著でワーキングプアの本を書かない?」

という話しだったんです。


で、2日前にその友人から

「昨日、出版社にその企画を出したら、一発で通っちゃった。29日に打ち合わせしませんか?」

と、いうことで年末ギリギリまでお仕事です。


ぼくは、ワーキングプアの問題は【日本経済】や【政治】の問題だけでなく、【家庭内問題】、【家庭障害】という側面を持ってると考えているのですよ。


例えば、フリーターで働いている若者がいる。

ところが、バイト先で給料の不払いがあったとする。

フリーターには、貯金というものがあまりない場合が多く、たちまち食うに困る状況になる。

お金を貸してくれる友人や親がいればいいんですけど、親が断ったり、あるいはどうしても親に頼れないという場合、フリーターはどうするか?


おそらくそんな彼に優しくしてくれる人は、サラ金しかない。


たちまち多重債務になっていく。


家賃が払えなくなってアパートを追い出されたとき、新たにアパートを借りるときには【連帯保証人】というものがいる。


親がそれを拒否したり、保証人になってくれる頼れる大人がいなければ、彼はネットカフェ難民になるか、ホームレスになるしかない。


住み込みの職場というものも、ありますけど、短期で契約を終了されたりした場合、新しいアパートを借りる貯金がたまっていない場合も、ネットカフェかホームレス。

うまく安いアパートを借りられたとしても、お金に蓄えがないと、月給制のアルバイトをはじめたとしても、その1ヶ月間食べていかないといけない。

その余力がない場合、月給制ではなく、日払いか週払いのアルバイトで食いつなぎ、なおかつ次の家賃と光熱費を貯めなければならない……



頼る親や親族、友人がいる人や、40~60代の人は、高度成長期やバブルといった経済的に甘やかされて育ってきた人は


「頑張ればなんとかなる」


と、思っていたりします。


頑張れるということは、その背景にある程度の“余力”がないと頑張れないということにすら気がついてない。


いまワーキングプアの人たちに、「頑張ればなんとかなる」なんて甘えたことは考えられないくらいに追い詰めれてられていることを知らないんですな。




それは、経済的だけでなく、精神的にもです。


ニートやワーキングプアの人の多くは、子どもの頃から精神的に折られている状態で育っているから、そういった人に「甘えるな!頑張れ!」というのは、


足を複雑骨折している人に「走れ!甘えるな!頑張って走ればなんとかなる!」と、叱咤激励しているだけに過ぎないんですよ。



ワーキングプアやニートの生育歴を見てみると、幼少期に甘やかされて育った人よりも、厳しく殴られて育った人が、意外に多かったりします。


親はしつけのつもりだったのかも知れませんが、実態は虐待されて育ったという場合が多い。


そんな人たちにね。

何か生きるヒントのようなことが書けたらなと思っています。







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Last updated  2007年12月22日 19時17分12秒
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