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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2008年05月24日
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カテゴリ:周辺事態
2004年度世界保健機構の統計によると、日本は世界で9番目に自殺が多い国であり、先進国では、一番多い国という結果が出ています。


では、どういった国に自殺が多いのかといえば、まず旧ソ連から独立した東欧諸国が多く、また北欧諸国も多いのです。


ちょっと書き出してみましょう。



1位 リトアニア

2位 ベラルーシ

3位 ロシア

4位 カザフスタン

5位 ハンガリー

6位 ガイアナ

7位 スロベニア

8位 ラトビア

9位 日本




となっており、旧ソ連圏の東欧諸国が多くを占めています。


この順位は、2004年のものなんですけど、これが1986年~1989年の世界保健機構WHOの順位になると、自殺率の高い国順位は



1位 ハンガリー

2位 フィンランド

3位 デンマーク

4位 東ドイツ

5位 オーストリア

6位 ソビエト連邦

7位 ベルギー

8位 スイス

9位 フランス

10位 ルクセンブルグ




というように、この時代では、日本はまだ10位に入ってはおらず、旧ソ連の崩壊前ということもあり、旧ソ連に支配されていた東欧諸国は、それほど自殺が多いという記録も上がってきていません。



むしろ、福祉大国であり、世界でもっとも平和な国々と言われている北欧諸国が、自殺大国として、名を連ねています。


この理由としては、ひとつに、東欧、北欧というのは、地理的に寒く日照時間が少ないため、自殺が多いのではないかと推測できます。これは、日本においても、東北や北陸に自殺が多いのと同様ですね。



また、世界でもっとも平和で社会保障が、充実している北欧諸国で自殺が多いというのは、豊かさイコール自殺が減るというものでも、ないということなのでしょう。



日本もまた、社会保障は先進国最低レベルではありますが、豊かさと平和さでは、世界トップレベルであるにもかかわらず、先進国でもっとも自殺が多い国なのです。



また、現代の東欧、旧ソ連から独立した国や、支配から逃れた国に自殺が急増したのは、希望から絶望に突き落とされたからだといわれています。


ソ連に支配されていた社会主義国の生活は苦しく、夢も希望も国家に潰されている毎日でした。


ところが、そのソ連が崩壊した!


東欧の社会主義国家の人々は、我々の資本主義国家、民主主義国家の人々のように、豊かで自由になれると希望をもったわけです。


しかし、それはすぐに絶望に変わる。



そりぁそうです。これまで、国家のいう通りにしていれば、よかったわけです。


社会主義時代は、餓死者が出たりしてましたけど、自分たちが西側諸国の人と、圧倒的というほど、豊かさの差があることなど、情報統制とかがあって、あまりくわしくは知らなかったようです。


ところが、ソ連が崩壊し、支配する人がいなくなって、情報が入ってくるようになると、自分たちは、西側・自由資本主義国家の人々に比べて、ひどく貧しくみすぼらしい暮らしをしていると、知ってしまった。


西側諸国の人たちのように、高性能の車や、テレビ、洗濯機が欲しくても、自分たちには、そう簡単に手に入らないということを知ってしまった。


それらを手に入れるためには、自由競争をして勝ち抜いていかねば、ならないということを知り、そして、自分たちにはそんな能力がないことを知ってしまった。



つまり絶望した!



人間は、苦しい生活を続けているだけのときより、希望を持ったり、いったん豊かさを手に入れた後、それを奪われたり、希望を持つ続けることができなくなったときに、死にたくなるらしい。



日本もそうです。



80年代までは、日本は特に自殺が多い国ではなかった。


しかし、バブル景気というものがあって、国民の多くがその景気に熱狂した。


バブル以前はどうかというと、戦後の高度成長期、その後も、成長をし続け、明日は今日より良くなると、信じることができた。


そこへバブル景気。


一気に浮かれた。


そしてバブルがはじけた。


景気は簡単に回復しそうになかった。


人々は絶望した……



そして、バブル崩壊の数年後、日本は過去にないほど自殺者が激増した。


が……


しかし、よくよく考えてみれば、バブル崩壊後は確かに不景気ではあったが、それ以前に比べて、特に貧しくなったということではないんです。


仕事がない、景気が悪いといいつつ、昭和初期や中期のように、餓死者が出るようなことはほとんどなかった。


平均寿命が減ったということもない。


ただ……


希望だけがなかった……


人間は希望がないと、生きていくことが難しくなるらしい。


自殺の原因といわれる「うつ病」もまた希望を持てなくなる病気です。


と、いうことは……


もし、自殺を減らしたいのであれば、人々が希望を持ちやすい社会や思想を、提供すればいいのかも知れません。


たとえば、自殺というのは、悲しいことに『不登校・ひきこもり・ニート』という事柄において周辺事態なわけです。


『不登校・ひきこもり・ニート』の人が自殺をするとすれば、その理由のひとつに、希望を失ってしまったということがあるかもしれない。


学校に行かないから、希望がないだとか


ひきこもっているから、希望がないだとか


働いていないから、希望がないだとか


たぶん、そんな考えに呪縛されている人がいるかも知れません。


ところが、そんなことはないはずなんです。


いま学校にいっていなくても、働いていなくても、それはいまのことですから。


将来はどうなるかわかりませんから。


いまが最低なら、これ以下ということはないわけですから。







それに、希望なんてひとつじゃないんです。




希望は無数にあるんです。




希望のひとつやふたつ適わなかったからって心配することはありません。


無数にある希望の中から、とりあえず手ごろなのをチョイとつまめばいいだけのことだし、気に入らなければ、それは捨てて適当な希望と取り替えればいいだけのことです。




人生なんて、その程度のいい加減さでいいんだと思いますよ。









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Last updated  2008年05月24日 15時11分37秒
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