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不登校・ひきこもり・ニートを考える

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巨椋修(おぐらおさむ)

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2008年06月08日
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カテゴリ:周辺事態


人間という動物は、他の動物と違っているとされているところがあって、多少本能のタガが外れているらしいんですよ。


例えば、オオカミなどは同じオオカミと争っても、相手が“降参”のサインを出せば、攻撃が本能的に抑止されて、どうしても同種を殺すことができないんです。


ところが人間様と言えば、同じ種である人間を殺すことが、いともカンタンにできてしまうんです。


それどころか、同じ種を殺す……、つまり殺人という行為に、どうも快感を覚えるらしいんです。


よって人類史から“殺人”やら“戦争”“虐殺”がなくなったことはないんですな。


しかし、あまりカンタンに殺し合いをすると、生きて行きにくくなる。


安心できない。


そこで、「殺人は悪い」というルールを作るわけです。


しかしこの、「殺人は悪い」というルールも、自分たちの仲間にのみ通用するルールで、見知らぬ人だの民族では、必ずしも通用するものではありません。


むしろ、人間は「正当な理由さえあれば」殺人をしても良いと考えている動物でもあります。


正当な理由としては、戦争、防衛、復讐などなど……


他から見ればとんでもないような“理由”でも、本人や所属するグループが「正当」と見なせば、あっさりと殺ってしまうところがあります。


よく少年の凶悪犯罪について語る人が


「最近の子どもは自然に接していないから命の重みを知らないのだ」


などとエラソーなことを言っておりますが、大自然に囲まれた石器時代から人類は、殺し合いをやっていましたし、大都市が必ずしも、殺人率が多いということもないのです。

ちなみに、平成18年の都道府県別殺人発生率をみると、1位は沖縄県です。そんなに殺人とかおきなさそうな香川県は4位、青森県8位、岩手県と徳島県は9位となっています。

では、世界最大級の東京都は17位で、都道府県では、ほぼ中間あたりということになってます。



ジンギズ・ハンという人は、ユーラシア大陸のほとんどを侵略して征服した人ですが、雄大なモンゴルの大平原で育ち、わずか14歳のときに異母弟を殺したという説もあります。


「最近の子どもは死に接していないから、人を平気で殺すのだ」


などとのたまわっているエライ人もいるようですが、現実では死が日常にある発展途上国では、とても殺人が多かったりします。


もっとも、日本に限って言えば、10代20代の殺人が世界各国と比べても驚異的に少なく、また過去40~50年の間に減少しているという非常にめずらしい国であるそうなのです。


ちなみに、平成17年度の年代別殺人発生率は、1位30代、2位40代、3位20代で、凶悪化しているはずの10代は、60歳代より下の6位なのです。

(つまりは、「最近の若者はキレやすい!」と、エラソーに言っているエライ人たちの年代より、いまの若者の方が凶悪ではないということですな。(笑)




おっと、話しがズレました。


そういうことで、殺人というのはルールによって禁止されているということになっています。


殺人のように、人類や多くの民族で共通する根源的な“悪いとされていること”を、タブー(禁忌)といいます。


人間は、本能というタガが外れてしまっているので、ルールやタブーを作ることで、より暮らしやすい日常を手に入れようとしたのでしょう。


ルールやタブーは、それぞれの民族や文化によって、もの凄く違いがあるんです。


人類における3大タブーと言えば



1,人肉食


2,近親姦


3,殺人



なんてものが挙げられますが、それも文化や民族などグループによって大きな違いがあります。


『不登校・ひきこもり・ニート』とは、直接の関係はありませんが、『人間とは何か?』を問い直すために少し書いてみようかなと思います。


(つづく)







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Last updated  2008年06月08日 15時46分49秒
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