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カテゴリ:スタッフ日記
今日ある患者さんのお口の中を診ていたら、すごくうれしくなってきました。
その方は、つい2ヶ月ほど前までは、歯肉にかるくブラシを当てるだけでも出血していたくらい重度の歯肉炎だったのです。 ところが2ヶ月前から週に一度当院に足を運び、ソニッククリーニングを続けていた甲斐あり、今では出血も無く、キレイで健康的な歯肉を取り戻すことが出来ました。 “口腔内常在菌”と呼ばれるまま、誰の口の中にも常に細菌が存在しているのです。 とても多くの種類の細菌が存在しますが、例えばその中の唾液細菌叢(歯面・舌・頬粘膜から由来します)に的を絞ってみると、唾液の中には1ml中に1億から100億もの細菌がいます。ゾッとしますよね。 日頃のブラッシングや食事に気を配り、清潔・健康であれば、こんなにたくさんの細菌にも十分抵抗できる力を私たちは備えています。 しかし体力が低下したり、ブラッシングを疎かにし細菌の量を増やす一方だと、この細菌らに抵抗する力不足で歯肉炎、歯周病、虫歯が一気に進行します。 自分で歯を磨くのは、私たち専門家でも限界があります。 なぜなら、歯の表面にはバイオフィルムと呼ばれる細菌叢があり、これが厄介。 このバイオフィルム自体にはさほど毒性はないのですが、バイオフィルムはネバネバと性質上、口の中の汚れ(食べかす)や細菌を引き付けてしまうのです。そして、付いたら逃しにくい。 放置しておけば、こうして集まった汚れをエサに細菌がどんどん繁殖して、口の中の環境は悪化する一方なのです。 ですから、それを防ぐ手段としては、とにかく磨いて落とす!これしかありません。 しかし手動での歯磨きだけではどうしても不足なのです。そこで当院が導入しているのが“ソニッククリーニング”。 超音波で葉の表面にこべり付いたバイオフィルムを剥ぎ落とすのです。 こうしてツルツルになった歯の表面には、しばらくの間汚れや細菌は付きにくい状態になります。 しかし植物などに比べ細菌というのは異常に増殖が早いので、ほんの数日~数週間で元通りになってしまいます。 ですから、元通りになってしまう前に定期的に超音波のクリーニングで細菌をやっつけてしまえば、それを続けているうちは、口の中にはさほど多くの細菌が住み着いていない環境を保つことができます。 それが、歯肉炎・歯周病・虫歯の予防となります。 ですから週に1度このクリーニングを続けられた今日の患者さんは、以前とは違い清潔な口腔内環境を保てたことで、以前ひどかった出血も止まり、歯肉の状態が非常に良くなったのですね。 このクリーニングをしているからと言って、全く歯周疾患に罹らないとは言い切れません。残念なことに、口の中が完全に無菌状態になることはあり得ません。 ただし全く手を施さないのと比べ、罹患率は1/6ほどに下がります。 一度きりしか萌えてこない大切な歯。 守ることが出来るうちに、ちゃんとお手入れして大切にしましょう。 HPリニューアルしました。 是非見てください☆ http://ohguti.hp.infoseek.co.jp http://supple-box.com お口の悩み相談・質問もコチラ↓へお気軽にどうぞ。 ibdic@ybb.ne.jp ※診療状態により返信に多少お時間をいただく場合もございますが、ご了承 下さいm(_ _)m 出来る限り丁寧におこたえ致します。 メルマガはこちら。 http://www.mag2.com/m/0000167095.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月06日 16時07分31秒
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