焼津の親子殺害事件
知人が何人か事件の身近に関わっていました。殺害された子供が通っていた学校の先生の中に私の友人がいました。クラス担任ではありませんが、教科担任として授業を受け持っていたということです。彼女の話では、亡くなった子は気の毒だったけど、先生方は他の子供の対応などに追われて泣いている間もなかったということです。事件は冬休みに入ってから発覚したため、比較的子供たちは落ち着いていたけれど、それでも細心の注意を払って県の教育委員会から10人のカウンセラーが訪れたのだそうです。この親子と家族でお付き合いの合った夫婦も知人にいます。年末に「血縁はないけどうちは喪中だ」と連絡があり、最近になって寒中見舞いのはがきが届きました。書面には<お別れの会>のことが書かれていました。日本語が達者でない彼らを終始助けてきたある人が中心になって行われたものです。この人が一番悲しかったはずです。でも悲しいだけで終わらず、亡くなった3人のために、そして3人の身近にいた人たちのために<お別れの会>を開けたことは素晴らしいことだったと思います。悲しみはすぐには消えないかもしれませんが、その一部は昇華され、美しい思い出と化したのではないでしょうか。