月末恒例、シャレード文庫でございます。
今月買ったのは、『メス花』の椹野さんの新刊
『作る少年、食う男』です。
どこぞのイギリス風(それもホームズ時代っぽい?)な港町の
風変わりだけど真面目な検死官、ウィルフレッドが、
孤児院を出た後、男娼に堕ちてしまった純粋な男の子、ハルと出合い
引かれていくお話です。
雑誌に掲載されていた時は、さらっと流し読みした程度でしたが
金ひかるさんのイラスト効果もあり、買って読んでみると、
ハルが次第にウィルフレッドと親密になっていく様子などが
丁寧に描かれていましてさすが椹野さんでした。
ウィルフレッドの執事の、40過ぎても伊達男なフライトや
大きくて暖かそうな警部など、脇役も良いです。
この、主人公、ハルは、黒い瞳に黒髪で、自分の出自ばかりか
出身国も知らず、
銀の髪に深い海の色の瞳のウィルフレッドも、北の国の出身で
別れた妻との間に何やら確執があったことが伺われるので
続編キボウですvv