小説レビューの数を増やす為に、読み返した本を覚え書き。
烏城さんは寡作なんで、許可証シリーズの後編を待ちきれずに読み返していました。
■商社マンの惇(あつし)は、女友達でダミー恋人の今日子から、
「髪を切ったほうがいい」と言われ
薦められた美容院に行って、担当の石蕗(つわぶき)のシャンプーのとりこ(笑)になります。
実は、石蕗は今日子と地元でよく飲んでいる惇の姿を見て人目ぼれしていたのでした。
この石蕗という男、外見はあまり美容師らしくないし、ワタシのツボでもないのですが
とにかく誠実で情熱的。
さりげなく、しかーし確実に惇を落として行きます。
誠実なんだけど、手を出すところはしっかり押さえるというか
烏城さんはもともとエッチもガッツリ書く人なので
二人の心が近づいていう精神面と共にぎっちりつまった印象。
『許可証』ほどお仕事シーンはないけれど
変わりに商店街の大人なゲイカップルなどの脇キャラがよい雰囲気で
充実しています。
■後半は、トラックがつっこんで店が壊れ
その原因が、彼の『偽装結婚していた』別れた妻にあるかもしれないということで
二人してぐるぐるしたり、でも惇は彼を信じてがんばったり。
石蕗は相変わらず惇ラブなところは変わりませんが
二人の仲もより親密になって行きます。
もと奥さんも含めて登場人物がみんな好感の持てる人なので
読後感が良かったです。
■烏城さんは、お仕事をしながら書いてらっしゃるそうですが
もっと読みたいですね。