やっと仕事関係の書類の目処はついたものの、なにかとバタバタしているので
とにかく読んだり聴いたり見たりした直後に、少しでも感想を書こうと思い立ちました。
今日、市役所の帰りに買って、県庁で読んでいたこの本(おい)
一連の、(湘南のカフェ)『ブルーサウンド』シリーズにしては
これまで、名前しか出てこなかった厨房助っ人の山下君のお話だということで
実はあんまり期待してなかったんですが
これが面白かったんですよ~~~~。
噂の山下君って~~人は、ただの平凡な助っ人かと思い込んでいたら
実は身長がやたら高くて、さっぱりした顔立ちのくせに、笑ってないときには冷たくというか残酷そうにも見えるらしいです。(モデルのバイトもしていた)
(つーことは、アレですか??笑わないときは、『桜蘭』のモリ先輩ですか??)←けっこう好きキャラ
でも、いつもは、頑固な父親と完璧主義者らしい兄の間に立って、取り成す役だったらしく
温和にニコニコ、人当たり良い性格なんですね。
ただ、自分では
「これは本当の自分じゃない」
と感じています。現に、使えないバイト君には冷静に厳しいですから、単なるお人よしではありません。
そして、熱血タイプの兄と違って、
「自分は何事にも『まあまあでいい』と思っている中途半端な人間だ」
と自覚していて、特に恋愛には熱くなれないそうです。
そんな山下君が、お店のお客さんで、初っ端からゲイの痴話喧嘩を披露してくれたカワイイ一葡(いちほ)ちゃんに惚れられて
スグサマ告られて、慇懃にお断りしたあたりからお話は始まります。(コノ辺りが新鮮な展開なのかな??)
しかし、「お店に来られるのは歓迎致します」と、社交辞令で言ってしまったので
一葡ちゃんの熱心なお店通いが始まるわけです。
でも、一葡は、熱心に通うワリには、会うだけで満足してさっぱりと帰って行ったりする
嫌味の無いキャラだし
山下君の淡白な性格(うざいとは思いつつも、害がなければほっとく。つか、すぐ忘れる??)が幸いしたのか知らんけど
二人はその後もしょっちゅう顔を合わせるわけでして、
その辺りの
好き好き好きと言われ続けた人が、相手を次第に好きになっていくありさまが
これまでのBL小説至上、いちばん良くわかりました!!
というか、山下君、自分の恋愛感情を自覚するの遅すぎなんですけど
そこが返ってリアルで普通の男の人っぽくて面白かったです。
受けの一葡ちゃんも、
最初から告ったりするワリには
ストーカーにもなっていないし(最初は店に通うだけだったりして、さっぱりしてる)
カワイイ顔して実はしっかり自分の将来の事を考えて努力しているあたり
結構好きなキャラだったりしました。
崎谷さんのお話にしては、エッティもそれほど濃くない
・・・・・・かと思っていたら
淡白なハズの山下君が、一葡ちゃんの色気に当てられて
わけわかんなくなったり(笑)
実はベッドではいじめっ子だったというギャップ設定があったりして
とっても楽しんでしまった水無月です。
(ああ、でも、やっぱしアンアンだから、きらりん姉さんには「のんたんと同じ」とか言われるかも。笑)
(あと5回くらい読んだらまわすからネ)
なんだか、簡単に感想書くと言ってるワリには、饒舌な自分に気がついたミラノです。(ハハハ)
と、いうことで、まだ一読しただけですけど、久々に満足な1冊となりました。
ブルーサウンドのシリーズは、まだ続くらしいのですけど
こんなカンジで、ほとんど既刊に出てこなかったキャラの話でも
ここまで完成度高く、面白いんだったら
次の話も(と、言ってもまた一年後??)楽しみにまってしまいそうです。
麻布の方の店のスタッフも、美麗そうだし。
一年後と言わず早めに書いていただきたいドス。
ついでに同人誌もバンバン出して欲しいですね。