台湾2日目
朝、ホテルで朝食の後、金鉱の街「仇分」へ向かう。基隆河沿いの道を、北東の山間部へ向かって登っていく。道沿いは古めかしい店や家並み。その中に「檳榔」という派手な看板がやたら目に付く。看板には必ずと言っていいほど黄、緑、青のネオン灯がついているし、小屋みたいな店舗には若いお姉ちゃんが多い(オッサンやオバちゃんもいるけど)。なんだか、風俗チックな香りがするが、誰かがガイドさんに同じ疑問を投げていたところ、そうではないらしい。「檳榔(びんろう)」とは、ヤシか何かの類の木の実で、噛んで食べる嗜好品のようだ。トラックの運転手なんかが、眠気覚ましに噛むらしい。で、そういう意味での主に男性を相手にした商売なので、若い子を看板娘として表にしていることが多いのだそうだ。途中、貸切バスから乗り合いバスに乗り換え。この乗り換え場所が山の上、且つ海沿いということもあって、冷たい風が強くて台湾のイメージを覆す寒さ!防寒対策一切ナシのワシはとても寒い。仇分に着くと、話題の「檳榔」を社長が買ってみんなで試食。食べ方(噛み方?)をガイドさんが教えてくれた。・・・メチャクチャまずい。とりあえず苦い。しかも、吐き出した後で、鳩尾が強烈に痛み出した。絶対に体に悪いし、何か薬物的な成分が含まれているに違いない。あまりに苦しくて、フルーツを買って食べる。もう一つ、派手なお姉ちゃんがサザエのような貝を焼いて売っている店があったので、買って食べてみた。・・・見たそのまま、サザエっぽい。名物という臭豆腐が凄い臭いを振りまいていた。「臭いモノは美味い」はずだから、食べてみたかったが、これまたタイムアップで断念。・・・昨日から、見学地での自由時間が少なくて興ざめする。バスで台北市内に戻って、ホテルのレストランで昼食。飲茶料理、点心の食べ放題。ワシは基本的にほとんどのものを食べられたが、中には台湾料理独特の香草の臭いがダメだという人がいる。確かに、好き嫌いが別れそうだ。その後、民芸品屋へ。要はツアーなので、土産物屋へ団体を誘導して台湾にお金を落とさせる。日本人向けの土産物屋で、日本語を喋るオバちゃんがマンツーマンでワシらをマークしてあれやこれやを売りつける。烏龍茶、翡翠のアクセサリー、唐墨などなど。台湾って、物価が日本と大して変わらない。むしろ、土産物なんかに至っては日本よりも高いぞ。仕方なく、なんぼか買ったが、日本円にして4,000円近くになった。次に、故宮博物院へ。改装工事中で1/3しか公開していない、とのことだが、それにしてもこの広さに対して1時間しか時間を与えてくれない。なんぼなんでも、そりゃ無理やろー!ガイドさんが解説してくれる、というので付いていったが、ウチのガイドさん、日本語があまり上手くない。言っていることがあまりよく分からない。別の団体のガイドさんの方がよっぽど流暢な日本語で解説しているので、そっちを聴いていた。予想通り、ほんの一部を垣間見ただけで故宮を後にして、一旦ホテルに戻った後、夕食前のお土産屋へ。市内のDFSで1時間以上与えられる。悲しいかな、ワシはお土産を渡す相手がいないので、こんな時間をくれるぐらいなら、故宮なり中正紀念堂なりに行きたいわい。・・・ツアーである以上、仕方ないのは十分承知なんやけど。夕食はレストランで石鍋料理。ま、台湾風寄せ鍋ですな。その後もレストラン併設のお土産屋で、徹底的にマークされてオバちゃんから購買の強烈なプレッシャーを浴びる。結局耐えきれずに900元(約3,500円)のお茶を買うハメになった。次に、バスで士林の夜市へ。一番楽しみにしていたところでもある。でも、自由時間はたったの30分。夜市の隣の商店街に誘導された。アメ横と活気とアメ村の若さを足して2で割ったようなところ。夜市でいろんな食べ物を食べようと画策していたが叶わず。ホテルに戻ってから、再度夜市探訪を画策。先輩と地図を見ながらホテルから歩いていける夜市を発見。8人でゾロゾロ歩いていく。道中、その8人のうち後ろ半分が消えたので慌てて来た道を戻ってみると、後ろの4人が目ざとく日本人観光客の若い女の子2人組(姉妹)をナンパしていた・・・。成り行き上、その子らも交えて「寧夏路夜市」に向かう。着いて一周するが、規模が小さくて、想像していたほどの活気もない。女の子と話をしていた先輩が、唐突に「大友さんって、どこ出身でしたっけ?」と訊いてくるので、何でそんなこと訊くんやろ?と思っていたら、ナンパした女の子姉妹が秋田出身とのこと!台北くんだりで同郷の人と会うなんて、意外な偶然。しかも同じ秋田市内出身とのことで、更に驚いた。それ以上の進展はないんだけどねぇ・・・。先輩から「方言で会話してや~」というリクエストがあったものの、ワシはもう無理。親に対しても関西弁で話してるのに。女の子も「そういうのが一番困るのよねー」だって。そりゃそうやで。関西弁とは違いまっせ。一番楽しみにしていた夜市が二度に渡って空振り。ホテルに帰って、昨日と同じフルーツを2盛りヤケ食いしてから、フテ寝した。