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カテゴリ:樹木
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年半、連載は連続2,300回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[3]】はニシキギ科の植物で、第1回はニシキギ科の植物の特徴です。
◎4~6月に小さく目立たない花弁が緑色の花を咲かせる。 ☆ニシキギは、枝から花の数が1~7個の集散花序を出します。ニシキギの花は、薄い黄緑色の4枚の花びら、緑色の花盤から伸びる4本の雄蕊、花盤の中央に緑色の雌蕊が1本あります。萼は、4つに分かれているそうです。(2013年5月5日撮影)。 ☆マサキは、葉腋から集散花序を出し、黄緑色または緑白色の花を7~15個つけます。マサキの花は、直径約7ミリで、萼片と花弁が4枚、雄蕊が4本です。花盤が発達し、雄蕊は花盤の縁につきます。(2013年6月23日撮影)。 ☆マユミは、今年枝の葉より下の芽鱗痕の腋から集散花序を出し、緑白色の小さな花を1~7個つけます。マユミの花は、直径が約1センチ、花弁が4枚、雄蕊が4本、雌蕊花柱の先端は4つに分かれています。(2012年5月17日撮影)。 ☆ツルウメモドキは雌雄異株で、これは雄花です。葉腋から短い集散花序を出し、雄株では数個の雄花が咲きます。雄花のつくりは、先が5つに分かれている萼、5枚の黄緑色の花びら、5本の雄蕊です。(2016年5月6日撮影)。 ☆こちらはツルウメモドキの雌花です。葉腋から短い集散花序を出し、雌花が咲きます。先が5つに分かれている萼、5枚の黄緑色の花びら、雌蕊は黄緑色の花柱が伸び柱頭は白く3つに分かれています。薄茶色の葯がある退化した5本の雄蕊が見えます。(2016年5月6日撮影)。 ◎10~12月に果実が熟し橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す。 ☆ニシキギ科の植物の果実に共通しているのは、種子が橙赤色の仮種皮に包まれていることです。仮種皮は、種衣ともいい、花の珠柄または台座が発達して種子の外側を覆って種皮のように見えるものだそうです。これを野鳥が食べ、仮種皮を消化吸収したあと、種子をフンとして排泄することによって、種子が散布されます。 ☆ニシキギの果実は蒴果(さくか)で、長さ6~8ミリの1~2個の楕円形の分果に分かれます。蒴果(さくか)とは、乾果(乾燥果)で裂開する果実のことです。10~11月に熟し、熟すと果皮が裂開して橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出します。(2013年11月14日撮影)。 ☆コマユミの果実は10~11月に熟し、熟すと果皮が裂開して橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出します。コマユミの仮種皮に包まれた種子は直径約8ミリで、仮種皮を取り除いた種子は直径約5ミリだそうです。(2017年11月10日撮影)。 ☆マサキの果実は、直径6~8ミリほどの球形の蒴果(さくか)です。果実は11~12月に熟し、熟すと果皮が4つに分かれて橙赤色の仮種皮に包まれた4個の種子が顔を出します。橙赤色の仮種皮に覆われた種子の形は、ニシキギやツルウメモドキが丸いのに対して、細長い形です。(2013年12月16日撮影)。 ☆マユミの果実は、直径約1センチの蒴果(さくか)で、10~11月に淡紅色に熟します。熟すと果皮が中央から4つに分かれて、橙赤色の仮種皮に包まれた4個の種子が顔を出します。(2013年11月15日撮影)。 ☆ツリバナの果実は、直径1センチほどの球形の蒴果(さくか)です。9~10月に紅色に熟して5つに裂けて、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が5個顔を出します。(2017年9月30日撮影)。 ☆ツルウメモドキの果実は蒴果(さくか)で、直径7~8ミリの球形で、10~12月に黄色に熟します。ツルウメモドキの果実は、熟すと黄色い果皮が3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出します。黄色い果皮が開ききった果実では、赤い仮種皮に3つのスジが見えます。赤い仮種皮に包まれた種子は、長さ約4ミリだそうです。(2013年12月17日撮影)。 ◎なお、今回のニシキギ科の植物の振返りの中で、「ニシキギ」を誤って「ニシシギ」と表記しているものが多数あることに気づきました。今回は全て確認しましたが、過去に誤表記があったことを念のためお知らせしておきます。「しろうと自然科学者の自然観察日記」の過去のニシキギ科の植物の記事を参照される際には、十分注意してください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.09.03 06:11:20
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