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2006.03.20
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カテゴリ:アメリカ映画

  ベルリンのグランドホテルを舞台に、落ち目のバレリーナ、男爵と偽っている宝石泥棒、野心家の女性速記記者、破産の危機に瀕している実業家、病に冒され余命わずかな男など、様々な事情を抱えた男女5人が繰り広げる人間模様。



  昨年公開の「THE 有頂天ホテル」がとても面白かったので、その形式の元になった元祖「グランド・ホテル」を早速借りてきました。
陽気な作品を想像していましたが、意外とシリアス。
味わいあるドラマがホテルのみを舞台に巧みに展開していきます。
5人の人生と事情が交差して絡んでいく、秀逸な作品でした。


病気で死の宣告を受けた経理課勤務のクリングライン(L・バリモア)が、自暴自棄になりながらも、人生を楽しもうとする姿が印象に残ります。
限りある人生、豪華なホテルでせめて豪遊してから死にたい―。
はじめは弱々しかったのに、次第に生き生きとしてきて、まさかの幸せまで手に入れる様がすごく面白い!


速記記者の女性(ジョーン・クロフォード)や落ち目のバレリーナ(グレタ・ガルボ)には、なんといっても花がありますね~。
満たされない思いを抱えて日々を生きる女性たちも、この人生のルツボ「グランド・ホテル」で新たな恋や別れに遭遇するのです。

男爵(ジョン・バリモア)の正体が分かった時は単純に驚いてしまいました。多額の借金を抱えた彼は、男爵と名乗りバレリーナの宝石を虎視眈々と狙う泥棒。
そして誰よりも紳士的な態度と優しさを秘めた存在は、物語をますます複雑に楽しくしてくれます。

 グランド・ホテル「恋に落ちたバレリーナと男爵」


はじめは舞台劇になり、それからこの映画が作られたそう。
「THE 有頂天ホテル」もそうでしたが、舞台のような雰囲気が漂っています。

それでも上階から捉えた、フロントの鮮やかな床の模様の中で人々が行き来する姿など、映画ならではの見所もたくさんありました。
70年前の作品だなんてすごいですね!
先日の「オーケストラの少女」もそうでしたが、今も人々に鑑賞され続けてる古典作品にはそれだけのわけがあるんだな~ってあたり前だけど感心してしまいました。


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監督  エドマンド・グールディング
製作  アーヴィング・G・サルバーグ
原作  ヴィッキ・バウム
撮影  ウィリアム・ダニエルズ
美術  セドリック・ギボンズ
出演  グレタ・ガルボ 、ジョン・バリモア 、ジョーン・クローフォード 、ウォーレス・ビアリー 、ライオネル バリモア






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Last updated  2007.08.29 23:16:53
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