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行きかふ人も又

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2006.04.08
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カテゴリ:フランス映画

  超モダンな邸宅に住む社長アルペル氏のひとり息子は、自分の家が大嫌い。下町のアパートに住むのんびり屋の伯父さんユロ氏がお気に入りだった。ある日アルペル夫妻は義兄に就職や結婚の世話をするが、どこでもハチャメチャになるばかり…。シュールで独創的なギャグを放つジャック・タチの代表作。



  ジャック・タチ作品、今回が初鑑賞でした。
ゆるいほのぼの系笑いで有名な方で、主人公ユロ氏が登場する伯父さんシリーズの中の一作です。

台詞が少なく優しくて、のんびりゆったりなコメディ、本当にシュールですね~
隅々までオシャレな映像と小道具の数々に、目を輝かせて観ていました。
ミッドセンチュリーと呼ばれる家具・雑貨がいっぱい。

MON ONCLE
「アルペル氏の超モダンな邸宅


魚の噴水には、笑いのツボをくすぐられっぱなしでした。
げらげら笑いではなく、にんまりしちゃう様な、ほのぼのゆったりした笑いが心地よいです。
音楽も、素朴な叔父のユロ氏を慕う少年も、そのまま自分の好みが映像になっていて、物語云々ではない楽しさ。とにかく映像を楽しむ―そんなタイプの作品でした。


MON ONCLE
「いたずらっこの少年たち」


欧州映画に登場する少年たちが、好きです。
澄んだ目で日常を見つめてるまなざしが。
撮る側の思い入れも強いようで、ヨーロッパ映画にはなくてはならない存在ですね。
男同士の関係に焦点を当てるのは、欧州人に感情移入しやすい設定だからなのでしょうか。


MON ONCLE


そして、一番気に入ったのがこちら。
ユロ氏の住むアパート。
窓や通路を通り抜けて、二階の部屋まで辿り着くまでのユロ氏の長い道のりが、ちゃんと見えるようになっています。

モダンな生活や合理的な便利さを、やんわり笑い飛ばしつつも風刺する、チャップリンの「モダン・タイムス」を思い出しました。
後半、少年がほとんど出てこず、かなりあっさりとした最後でありましたが楽しい映画です。
違うユロさんも観てみたいかも。


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監督  ジャック・タチ
脚本  ジャック・タチ 、ジャック ラグランジェ 、ジャン ロッテ
撮影  ジャン・ブールゴワン
美術  アンリ・シュミット
音楽  アラン・ロマン 、フランク・バルセリーニ
出演  ジャック・タチ 、ジャン ピエール ゾラ 、アラン ベクール 、ドミニク マリ






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Last updated  2007.08.29 23:10:01
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