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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:フランス映画
富豪の家に生まれながらも、腹黒い叔父の奸計によって全財産を奪われた少年が、長じてスゴ腕の大泥棒になる。犯罪ゲームをコミカルに描いた冒険活劇。 タイトルから華麗な怪盗ものに見えうけますが、実際は比較的地味に泥棒稼業を描いた作品でした。 何といっても、主演のジャン=ポール・ベルモンドが雰囲気を醸し出していて良い。 飄々とした存在感が、作品を支えています。 「従妹(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド)とは愛しあっている間柄」 ブルジョアでありながら、金品を手にしたその時の重みに快感を覚え、以来盗みを止めることが出来なくなった男ジョルジュ。 もとはといえば、愛した従妹の政略結婚を壊すためにやったこと... しかしすっかり泥棒稼業にのめりこんでしまうのです。 警察に捕まれば殺されるという恐怖を抱きながらも、まさに‘飄々’と生きるジョルジュの、身の軽さとか自由奔放さは、なんともいえない魅力です。 拡がる仲間たちとの繋がり、人間関係も楽しめます。 静かだと思ったらバックミュージックが一切なかったんですね。 それで余計に淡々として感じたのでしょう。 特殊な酸で金庫を溶かしたところを金槌で砕く、バールでこじ開ける、大胆にガラスケースを叩き壊す…そんな20世紀初頭のまだ地味な盗みの手口を、効果音なしで観るというのも、実は味があるものですね。 華麗さを期待しなければ、時代背景なども加味してなかなか楽しめるのではないでしょうか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督 ルイ・マル Louis Malle 製作 ユベール・メリアル 脚本 ルイ・マル ジャン=クロード・カリエール Jean-Claude Carriere 撮影 アンリ・ドカエ Henri Decae 出演 ジャン=ポール・ベルモンド Jean-Paul Belmondo ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド Genevieve Bujold マリー・デュボワ Marie Dubois フランソワーズ・ファビアン Francoise Fabian ベルナデット・ラフォン Bernadette Lafont マルレーヌ・ジョベール Marlene Jobert シャルル・デネ Charles Denner お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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