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カテゴリ:映画
地球から緑が消えて久しい未来。植物は宇宙ステーション内のドームでわずかに栽培されているに過ぎなかった。そして遂にステーション放棄の命令が下る。ただひとり、植物学者ローウェル(ダーン)だけは強く反対するのだったが……。
『2001年宇宙の旅』など、有名SF映画の特撮を担当してきたダグラス・トランブルの初監督作品。 当時はヒットしなかったけれど、後にこの独特な物悲しさや、宇宙ステーションの造形(たぶん)などから熱烈なファンが増えたのだという。 70年代SFにある雰囲気が懐かしい。 絶滅の危機に瀕した森をドーム内に有したステーションで、最後の木々を爆破する命令を受けた乗組員ら。 ただひとり植物学者ローウェルだけが、緑を守りたいと大反対して命令に背き、やがて暴走を始めるのだった。 わずかに残った自然を愛するばかりに、仲間を殺めまでしてしまうローウェルの鬼気迫った演技は見もの。 少ない登場人物の面々が殺められてしまってからは、ローウェルのひとり芝居になるので、どれだけ彼に入れ込めるかが、評価をわけるかもしれないが、わたしには楽しめた。 多少、演出がぎこちなくても、ここにしかない魅力がいっぱい。 ハイテクな動きをするわけでもない、3基のロボットが味わい深い。ステーション内部も、ロボットたちも、未来のお話だというのに古臭く見える、その感覚が面白い。 人間が滅ぼしてしまった森。その最後の緑を命をかけて守ろうとした主人公は、傍から見れば、自我の塊。 ダレも信頼できる人物が出てこない中で、ロボットたちだけは、忠実に自分の仕事をこなしている、、。 心まで巧みに描ききってはいないのだけれど、優しさは充分に伝わって、だからこそ余計ラストの物悲しい情景が胸に染みるのかもしれない。 たった一人、指示通り森の緑に水をやる姿……これは名シーンといってもいいと思う。 ジョーン・バエズの歌う主題歌は、雰囲気に合っていて抜群の情緒だった。 監督 ダグラス・トランブル Douglas Trumbull 製作 ダグラス・トランブル 、マイケル・グラスコフ 脚本 デリック・ウォッシュバーン Deric Washburn マイケル・チミノ Michael Cimino スティーヴン・ボチコー Steven Bochco 音楽 ピーター・シッケル Peter Schickele 主題歌 ジョーン・バエズ Joan Baez 出演 ブルース・ダーン Bruce Dern クリフ・ポッツ 、ロン・リフキン 、ジェシー・ヴィント お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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