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2011.11.30
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カテゴリ:映画
  ケン・ローチ監督ははじめて。
さいきん手に取った本のコラムに、ダニー・ボイルが『トレインスポッティング』で英国労働者映画のプチブームを生んで、このジャンルの大御所ケン・ローチの人気を結果的に底上げした――というのがあった。
社会派の向きある作品を撮りつづけているローチ作品は、『麦の穂をゆらす風』が好きになれたら、ほかにもいろいろ観てみたいなとおもう。

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 (あらすじ) 職業紹介所を突然クビにされたシングルマザーのアンジーは、ルームメイトを誘って、自ら職業斡旋のビジネスに乗り出した。一人息子のジェイミーを両親に預け、朝から晩まで働きづめの彼女だったが、必死さゆえに次第にモラルを踏み外していく―――。

アンジーという女性像は、おなじ女として相当痛々しいものがある。大切なものを見失って、野心に燃えて、空回りして傷ついて、それでもなお変われない。変わろうとしない。
ロンドンの不法移民問題や労働者問題を背景に、犯罪に片足を突っ込んだシングルマザーの、虚しい生き様を垣間見るのは哀しかった。
向けられた目はごく小さな範囲で、移民や低所得者しか登場せず、少ない製作費、短い上映時間であるのに、目を逸らすことができなくなった。暗い気持ちになりながらも、最後までアンジーの常軌を逸して行く姿を見届けてしまう。

いつか観たマイク・リー監督の『人生は、時々晴れ』も舞台はロンドンだっけ。荒んだ日常にある虚無や侘しさや貧しさゆえのダラしのなさは、もっとも嵌まりたくないものだった。
移民たちがこの国に逃れてきた理由とおなじように、低所得者階級に暮らす人々にも、なんらかの理由があるのだろうか。それは簡単には解決できない、なにか大きな社会の仕組みのせいなのだろうか。それとも嵌まらないにはまったく自己の問題なのだろうか。愛する人に必要とされ続けたい、切にそう思った。


監督  ケン・ローチ
脚本  ポール・ラヴァーティ
撮影  ナイジェル・ウィロウビー
音楽  ジョージ・フェントン
出演  カーストン・ウェアリング  ジュリエット・エリス

(96min/イギリス=イタリア=ドイツ=スペイン)






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Last updated  2014.10.05 21:40:16
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