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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
西暦180年、皇帝マルクス・アウレリウス(リチャード・ハリス)に絶大な信頼を置かれていた勇者マキシマス(ラッセル・クロウ)は、次期皇帝の任を依頼される。しかしその晩、皇帝は息子コモデゥス(ホアキン・フェニックス)によって暗殺。罠にはまったマキシマスは、処刑を命ぜられるが手負いのまま逃亡し、死に掛けているところを奴隷商人(オリヴァー・リード)に買われるのだった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アカデミー作品賞と主演男優賞を授賞した話題作。 CGを駆使して描かれたコロセウムや冒頭の戦闘シーンなど、古代ローマを再現したスケールの大きさは見応えあります。 将軍マキシマスを信頼し愛した皇帝マルクス・アウレリウスは実在の人物。 五賢帝時代の最後の皇帝だと、以前本で読んだ記憶があります。 他はどこまでが実際の歴史かは分かりませんが、殺し合いを見世物として楽しんだのは事実。 この頃のローマはすでに繁栄を極めて、今に負けず劣らずありとあらゆるものが揃っていたのではないかと思えてきます。 哲人皇帝から愛されローマを託されたが故に、息子コモデゥスからの怒りをかい罠に落ちるマキシマスをラッセル・クロウが熱演しています。 処刑場から手負いのまま逃亡し、半死半生のまま国に帰るとすでに妻子は焼き殺されている... 生きる気力を失った彼を拾ったのは、奴隷商人のプロキシモで、マキシマスは剣闘士となるのです。 皇帝である父を殺し次期皇帝に即位したコモデゥスの、権力に頼るイカレタ姿はこれでもかというほど酷い…無能で実姉を愛するシスターコンプレックスで幼稚な男。 気の優しいイメージのホアキン・フェニックスが、悪いヤツにしか見えないほど熱演しています。 マキシマスとは対照的に描かれる彼は、亡き父から信頼されず愛されなかった哀しみから、マキシマスを皇帝殺害の罪に陥れるのです。 グラディエーターとなった元勇将と、新皇帝コモデゥス。 ふたりはローマ最大のコロセウムで因縁の再会を迎えるのでした―― マキシマスを密かに愛し続けてきた新皇帝の姉ルッシラ(コニー・ニールセン)が、元老院とマキシマスの力を借り、無能な弟(皇帝)を失脚させるために動き始める中盤。 あきることなく展開していく物語は、いかにもアメリカ映画らしく感じました。 姉ルッシラとマキシマスが過去に恋仲であったという設定もありがちかも。。 けれど2時間半の長尺、飽きさせずに見せるのだから流石というべきでしょうか。 かつてはローマの為に堂々と戦った将軍が、生き残るため、復讐の為に戦う。 この作品の良さは、マキシマスの生き様の魅力と、憂いだ目が魅力的なラッセル・クロウのおかげでもあるように思います。 アカデミー賞といわれればアカデミー賞。なのだけどCG満載であまりにも作り話に感じる部分もありました。 期待ほどはぐっとこず残念。 殺し合いをするグラディエーターの映画ゆえ、映像の残酷さは仕方ないのかもしれませんね。 監督らしいと言うべきなのかな。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督 リドリー・スコット Ridley Scott 製作 デヴィッド・H・フランゾーニ ブランコ・ラスティグ Branko Lustig ダグラス・ウィック Douglas Wick 脚本 デヴィッド・フランゾーニ 、ジョン・ローガン ウィリアム・ニコルソン 音楽 ハンス・ジマー Hans Zimmer 出演 ラッセル・クロウ 、ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン 、オリヴァー・リード リチャード・ハリス 、デレク・ジャコビ ジャイモン・フンスー 、デヴィッド・スコフィールド ジョン・シュラプネル 、スペンサー・トリート・クラーク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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