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カテゴリ:イギリス映画
アウシュビッツ収容所で死の天使と言われたメンゲレ博士が、ナチスの残党と共にある計画を発動した。それは、アメリカとヨーロッパにいる、94人もの人物を殺害する、というものだった。そしてそれは、ナチスの復活を告げる悪魔の計画でもあった……。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 劇場未公開ですが、異色な雰囲気があって面白い! 2時間通して上質なサスペンスを味わうことができました。 メンゲレ博士は実在人物で、ナチスの医者ヨーゼフ・メエンゲレをモデルにしています。 戦後南米に移り住んだり双子の実験をしたりと、この作品は残忍なメンゲレの実話をもとにしたようなもの。 フィクションではありますが、真実でもあって、サスペンス展開の巧さとリアリティが相まった怖い作品でした。 メンゲレを演じたのはグレゴリー・ペック。 出演作はほとんど観ていないですが、「ローマの休日」の印象がすごく強いので、ナチスの人間を演じた姿に驚かされました。 別人みたい。 味のある演技で、異常なナチスの医者を熱演しています。 メンゲレはこの作品が作られた翌年、心臓発作で亡くなったそう。 意外な時期で、偶然とは思えないような偶然ですね。。 「子どもへの実験を続けるメンゲレ」 ナチ・ハンターと呼ばれる、ナチスの生き残りを追う男・リーベルマンを主人公に繰り広げられる物語。 演じたローレンス・オリヴィエのおっとりしたような穏やかな物腰が、なんともいえず怖さを倍増をさえてたように思います。 たったひとりで挑むには大きすぎる相手に、果敢にも挑み続けるその姿がいい! 冒頭で、彼を信望する若者が盗聴器でメンゲレの恐ろしい陰謀を知ります。 しかし一味に命を狙われ、死ぬ間際、リーベルマンに情報を託すのでした。 始まりの引きからしてすごく、青年が死んでからも物語は面白いように展開していきました。 「冷酷さが見て取れる青い目の少年」 ヒトラーのクローンという、今でこそ科学的にもありえる題材にはぞっとしますね。 メンゲレに作られた青い目の少年や、南米の隠れ家は、かなり不気味。 原作の良さももちろんあると思いますが、映画としても面白くて、後味の悪さが似合う良質なサスペンスでした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督 フランクリン・J・シャフナー 製作 マーティン・リチャーズ 、スタンリー・オトゥール 原作 アイラ・レヴィン 脚本 ヘイウッド・グールド 音楽 ジェリー・ゴールドスミス 出演 グレゴリー・ペック 、ローレンス・オリヴィエ ジェームズ・メイソン 、リリー・パルマー ユタ・ヘーゲン 、スティーヴ・グッテンバーグ ジョン・ルビンスタイン 、マイケル・ガフ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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