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カテゴリ:アメリカ映画
本物の奇形・異形の人間が大挙登場する“伝説の”古典ホラー。サーカスの花形クレオパトラは遺産目当てから小人のハンスと結婚、彼の毒殺を図るが、その企みは見せ物仲間にばれてしまう……。 アメリカでの公開時にはスキャンダラスな話題が続出、全米各州で上映禁止となるなど世界中で一大センセーションを巻き起こした映画史上に残る問題作。 感想の書きにくい映画ですが、頑張って書きます。 監督は、もともとサーカス団にいたというトッド・ブラウニング。 この後に「魔人ドラキュラ」も観ましたが、本作の後では薄れてしまいました。 この衝撃が大きすぎて。 作られた年代や意図、なにより‘映画として’素晴らしいと思う。 怪物と言われ蔑まれる役を、生まれつき障害のある人々が役者として実際に演じています。 彼らを見ることで受けるショックは、当時のものとはかなり違うはずですが、未知のものを見たくなる衝動は、誰にもあるはず。 そして好奇心で見た、そういう俗っぽいいやらしさがある自分を感じました。 美しいサーカスの花形は、陰では彼らを疎んじて馬鹿にしている酷い女。 その汚らわしさは、観る者の中にも同じくあることを感じます。 小人症のハンスと保険金目当ての結婚をして、毒殺を企て、フリークスと呼ばれる彼らに復讐される、明快なストーリー。 この問題作がどうして目から鱗ほどにすごいと感じたのか。 単純に恐怖や好奇心を呼び起こす彼らが、リアルであるということ。 そして役者として素晴らしいということ。 そして人間の醜悪さが最もストレートに描かれているからではないかと思います。 綺麗事はいらない気がしました。 この作品に出演したことで、見世物として永遠にフィルムに残ることとなった人々。 実際はスターだったそうですが・・・ その堂々たる演技で、この映画を観た、そしてこれからも観続けていく健常者の胸の黒い部分をえぐっていくのではないでしょうか。 それは彼らにしかできないこと。 しっかりしたドラマ性も良かったです。 こちらは「死ぬまでに観たい1001本の映画」のなかの一本です。 監督 トッド・ブラウニング 製作 トッド・ブラウニング 脚本 ウィリス・ゴールドベック 、レオン・ゴードン エドガー・アラン・ウルフ 、アル・ボースバーグ 原作 トッド・ロビンス 出演 ハーリー・アールズ 、オルガ・バクラノヴァ ウォーレス・フォード 、 ロスコー・エイツ レイラ・ハイアムズ 、ヘンリー・ヴィクター モノクロ(65分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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