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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:フランス映画
フランスの植民地アルジェリアの首都アルジェのカスバ。ここへ逃れてきたギャングのペペ・ル・モコ(ギャバン)は、望郷の念やまず、パリから来た美女ギャビー(M・バラン)に触発され、危険を覚悟でカスバの外へ出る・・・。 「死ぬまでに観たい映画1001本」にも選ばれている、有名なクラシック映画です。 アルジェリアにある迷路のようなスラム街‘カスバ’がとにかく魅力的! 狭い通路に人々が溢れ、扉の奥はまた別のどこかへ続く。 海沿いの家並みは複雑で、屋上は逃げ道になる。 ジャン・ギャバン扮するギャング・ぺぺは、そこで長年、警察から身を隠して暮らしてきました。 しかし、ある女性との出会いが、彼の運命を大きく変えていくことになるのです。 故郷フランスの匂いがぷんぷんする美女ギャビーは、お金持ちの情婦。 旅先で出会ったペペに、同じように心惹かれる彼女ですが、帰国の日は近づき、愛人にもバレて身動きがとれなくなってしまいます。 警察による逮捕劇がベースとなり、警察のいぬが繰り広げるサスペンスも味わい深いものでした。 1937年という古さを考えれば、ハラハラ感もよくでていると思います。 そこに加わる望郷の思いがいっぱい感じられて、とても味わい深い作品でした。 映画史に残る悲劇のラストは素晴らしいですね~ ギャビーと出会いさせしなければ、捕まることも命を絶つこともなかったペペの最期の表情が心に残ります。 ペペの愛人の激しい嫉妬も。。 彼にとってカスバは、身を守ってくれるありがたい土地だったけれど、息の詰まる苦しさもあったのでしょう。 命がけで行動を起こしたペペに、悪党なのに親近感が湧きました。 ギャビーにも同じように、ハッピーエンドがおとずれてくれと思う・・・ けれど真っ当に生きてこなかったふたりの男女には、それに見合った未来があるばかりです。 子分ピエロや、刑事スリマンとの男の友情もさりげなく秀逸に描かれています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ 原作 ロジェ・ダシェルベ 脚本 アンリ・ジャンソン 、ロジェ・ダシェルベ 音楽 ヴィンセント・スコット 出演 ジャン・ギャバン 、ミレーユ・バラン 、リーヌ・ノロ リュカ・クリドゥ 、ルネ・カール 、マルセル・ダリオ (モノクロ/94分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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