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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
ごく普通のアパートの管理人クリーブランド(ポール)は、単調な毎日を送っていた。ところがある晩、中庭のプールでストーリー(ブライス)と名乗る謎めいた女性と遭遇する。彼女は水の精“ナーフ”という存在で、“青い世界”からある目的のために人間界にやって来たという。やがて、クリーブランドは韓国系親子が語るおとぎ話をヒントに謎を紐解き始めるが、それを阻止しようとする恐ろしい怪物が現われる・・・。 不思議で信心深い作品を撮ることの多いM・ナイト・シャマラン監督。 インド生まれのこの方も、私の好きな監督のひとりです。 今までに撮った作品はわずか6本で、どれもそれぞれにいい。 まだ30代の若い監督、次回作が楽しみです。 前作「ヴィレッジ」に続いて今度も、ロン・ハワード監督の娘ブライス・ダラス・ハワードを迎えて送る、不思議なストーリー。 御伽噺の世界を大真面目に映画にしてしまえて、好みの差はあれ、2時間観客を飽きさせないのだから、ただのサプライズが味の監督さんとみるのは寂しいです。 「シックス・センス」から徐々に下降線を辿っている感はあるけれど、世間での反応は冷ややかだけれど、私の中では「ヴィレッジ」で大きく挽回してくれた印象です。 物語――― 子供だましと笑うか、じっくりと耳を澄ませるか。 観る人によって、まったく違った捉え方をされる映画かもしれません。 平凡な主人公クリーブランドは、ある日、自分が管理するアパートのプールサイドで、不思議な女性に出会います。 憔悴しきった彼女は、名はストーリーで水の精(ナーフ)だと名乗ります。 次々と起こる現実離れした出来事、彼女を狙う怪物・・・はじめは半信半疑だった彼ですが信じざるをえなくなるのです。 昔から伝わるナーフについての物語を韓国人の親子から教わり、キーパーソンとなる人々をアパート内に見出していくクリーブランド。 しかし、ストーリーが水の世界へ帰る為の魔物との闘いは、限られた時間の中で行き詰るばかり・・・。 不思議なものを信じて伝説を体現した人々の、奇跡の物語です。 とにかくあらすじから興味の湧かない方には、おすすめできません。 いくらシャマラン好きな私でも、中盤・終盤、失笑してしまいそうな場面があったほど。 けれど徹底して信じるという行為を描いたらこうなるのかもしれません。 シャマラン監督の率直な世界観が好きです。 いつもどれかが含まれる家族愛、辛い過去、病気などのテーマは変わりません。 主人公は吃音症であり、辛い過去を背負って生きています。 あえて人におすすめはできない感じですが、ポール・ジアマッティ、ブライス・ダラス・ハワード の好演は一見の価値あり。 「ヴィレッジ」でも大絶賛だったブライスは、やっぱりいいです! 水の精というむつかしい役柄でも、その透明感と凛とした存在で、安っぽくありません。 シャマラン監督は彼女を見出しただけでもすごいですね~ 加えて、哀愁漂う、誠実な中年男を演じたポール・ジアマッティもはまり役です。 監督は・・・巧いのか下手なのか・・・ 無難には演じていました。 優しい気持ちで素直に観れば、きっと馬鹿馬鹿しいということにはならないかな。 でも、厳しい。 贔屓目で観ても、引くところは引きます。 ミステリーに分類しましたが、怖さよりもファンタジーとして観るのがおすすめ♪ いつもはカメオ出演のシャマラン監督(左)。 今回は確実に出演者として、重要な役どころのひとつを演じています。 そして右・「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。 監督・脚本 M・ナイト・シャマラン 製作 M・ナイト・シャマラン 、サム・マーサー 音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード 出演 ポール・ジアマッティ 、ブライス・ダラス・ハワード フレディ・ロドリゲス 、ジェフリー・ライト 、ボブ・バラバン サリタ・チョウドリー 、ビル・アーウィン M・ナイト・シャマラン (カラー/110分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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