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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:フランス映画
先日のダリ展つながりで、とても観たくなったこちら。 サルバドール・ダリが、ルイス・ブニュエルと共同脚本・出演した、短編映画です。 わずか15分。 あっという間の、イメージ映像の連続で、内容はないよう。 ただ、毒気がかなりいい味を出している。 ロバの死体、手に群がる蟻、女装した男、切り落とされた手首・・・ かの有名な、女性の眼球をカミソリで切り裂くシーンは怖気がします。 けれど、それだけじゃない。 満月にかかった一筋の雲の映像と、カミソリの映像は、構成がおなじで繋がっています。 女装した男が、女性の胸をもんでいるわずかなシーンは、驚くほどエロティックだし、なぜかピアノを引きずっている神学生たちは、意味不明で奇妙で可笑しい。 チャップリンの短編のような軽やかな音楽が印象に残ります。 シュールレアリズムの映像詩―――そんな解説もあったけど、裏表紙にはこうあります。 これは殺人への絶望的かつ情熱的な呼びかけでしかなく、美でも詩でもない(ブリュエル) どちらにしても、アバンギャルドなルイス・ブニュエルの処女作で、傑作で、今観ても十分楽しめ驚かされる作品でした。 監督・製作 ルイス・ブニュエル 脚本 ルイス・ブニュエル 、サルバドール・ダリ 撮影 アルベール・デュベルジャン 出演 ピエール・バチェノ 、シモーヌ・マルイユ 、ハイメ・ミラビエス サルバドール・ダリ 、ルイス・ブニュエル (モノクロ/15分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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