|
テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本(編集)
なんて、癒されるんだろう。
始終、温かかった。古きよき言葉のニュアンスが、センセイが、温かかった。 切なくても。 いつもどおり映像を先に。気に入って、つぎに原作を手に取る。 細かな展開は変えてあるけれど、大まかにはドラマと同じ。 特徴たっぷりな台詞は、そのままだった。 映像を先にみると、どちらにもがっかりさせられることがないから良い。 私の頭には嫌でも、センセイ=柄本明さん、月子=小泉今日子さんが浮かびます。 当時柄本さんは55歳くらい、老人の演技をしていたけれど、ステキでした。 壮年の魅力漂う男優さん、イメージが出来上がってるせいもあり、他の誰も浮かんできません。 もう亡くなってしまったけれど、笠智衆さん? 三國連太郎さん? 寺尾聰さん? ・・・ちょっと惚けたところのある知的な人であってほしい。 それでもすでに柄本さん意外に思いつかない・・・映像を先にみると、残念なところはそこですね。 こんなふうな恋の始まり、育くまれてく愛は素敵です。 私もセンセイに頭を優しく撫でてもらいたい、激しくそう思う。(笑) すっかり月子になった気分で読んでいました。 静かで、香りまで漂ってくるような、お酒が飲みたくなる本でした。 センセイがいなくなった、月子さんの寂しさを想うと・・切なくてたまらない。 自分が月子なら、寂しくて寂しくて、どうしようもないだろう。 人との別れ、こんな純粋な寂しさを感じるのは久しぶりだった。 久しく愛しい人との別れを体験していないから余計に。 この痛さから立ち直る力が、誰にもあるんだって考えるだけで、人のすごさを思う。 時間が解決してくれたことはたくさんあるけど、月子さんはもしかしたら、もう恋ができないのじゃないか、センセイひとりを愛していくのじゃないか・・・と思う。 センセイが長くひとりで居た様に。 そうしたら、切なさは、もっとずっと深くなっていった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本(編集)] カテゴリの最新記事
|