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カテゴリ:アメリカ映画
テキサスの小さな町アナリーンに、若者の社交場となっている映画館があった。そこに集まってくる若者たちの青春を描く。 切なさを求めて観た作品でした。モノクロの画面に、乾いたテキサスの殺伐とした風景が物悲しい。 切ない物語でしたが期待よりは響かず、涙は出ませんでした。 小さな町の寂れた映画館。それは幾つもの映画で登場してきた胸キュンな設定です。 青年たちがやがて少しだけ大人になっていく、その短い輝かしい瞬間を捉えた・・・そう言いたい所だけれど、彼らの毎日は輝いていません。 町の大人も主婦も労働者も、富める者も貧乏人も、町の親分的存在・サムを除いた、登場人物みんなが荒んでいます。 ここから抜け出すことが唯一の救いという、短絡的な内容でもなく、そこで生きることの諦めと、若干の希望、そんな辛さを感じる青春映画でした。 若者たちを描きながら、同時に大人たちの人生を浮き彫りにしていく脚本が見事でした。 見所はそにあるといっても、いいのかもしれません。 童貞とバージンを捨てることに躍起になる若者。これはアメリカの青春映画に多いですね。。ちょっと苦手。 そこに登場する、町の映画館やバーを経営する親分肌のサム(ベン・ションソン)。 彼がいることで、頼りない若者たちも、うだつの上がらない大人たちも、何気に繋がりあって日々を暮らしていたのですが・・・・ 突然のサムの死で、町の様子は静かに変わっていくのです。 大きな衝撃もなにもない、ほんとうになにもない、代わらない毎日が悲しいです。 けれど確かに確実に、人は歳を重ねているし、子どもは大人になっていく。 昨日とは違う今日がある。 暗い殺伐とした町に、最後まで通行人の登場しない町に、忍び寄ってくるのは不気味な足音。朝鮮戦争に出征する親友と、閉館することの決まった思い出の映画館で、最後の映画を観る若者たち。 これから先の未来は、いつか明るいのでしょうか。 主人公が不倫の仲だった人妻の元へ帰るとき、切れない負の連鎖に見えて悲しい。 今では大物となった役者陣の若かりし日をみるのも、ひとつの楽しみですね。 シビル・シェパードはドラマ「こちらブルームーン探偵社」が大好きでした。 その頃までずっと変わらない美貌を、こちらでも観られます。 監督はこれまた大好きな「ペーパー・ムーン」のピーター・ボグダノヴィッチ。 監督・脚本 ピーター・ボグダノヴィッチ 製作 スティーヴン・J・フリードマン バート・シュナイダー 原作・脚本 ラリー・マクマートリー 撮影 ロバート・サーティース 出演 ティモシー・ボトムズ ジェフ・ブリッジス ベン・ジョンソン エレン・バースティン アイリーン・ブレナン ランディ・クエイド クロリス・リーチマン シビル・シェパード サム・ボトムズ (モノクロ/118分/アメリカ映画/THE LAST PICTURE SHOW) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.22 15:16:46
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