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2008.01.22
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カテゴリ:スウェーデン映画

 大邸宅に残って家を維持していた次女が臨終した。集まった姉妹と女中の4人の女性の心底に潜む、愛、孤独、性、死の断片をえぐり出しながら、“生”の意義を鋭く問う衝撃のドラマ。


 恐ろしい作品でした。人間の内面をえぐるもの。おぞまじさにたじろぎました。
末期ガンの次女アグネス(アンデルセン)が抱えるのは、死への恐怖。死の床に伏してもなお疼く性への欲望。
彼女を看取る姉カーリン(チューリン)と妹マリア(ウルマン)には、結婚して家族があり、どちらも関係は崩壊しています。

忍耐の限界を迎える姉、欲望を抑えられない妹、一言では語りつくせない内面の炎が、チラチラと燃え、メラメラと燃え。
時折、絵画のように美しい粛然としたシーンに心休ませても、すぐ後にあるのは再びおぞまじき人の心。
邸宅の壁の赤と、真っ赤にフェードアウトする映像は、いやでもラストまで落ち着きを得られませんでした。

sakebi11.jpg sakebi12.jpg


姉妹を頼り信じていたのは、孤独なアグネスだけ。
残された姉妹に、いとも簡単に引き裂かれる信頼・・・その悲痛さ。
タイトルどおり、魂の限りに叫ぶシーンは、あまりの迫力に圧倒されるばかりでした。

そしてもう一人。次女を優しく包む家政婦アンナ(カリ・シルヴァン)の存在があります。
豊満な肉体で、姉妹たちが受け入れず注がない愛を与え、優しく包み込むアンナの迫力は美しいといえるほど。絵画のようなカットに惹かれます。

死んだアグネスが蘇るシーンは、驚きと同時に当然とも思えてきます。真相がこれでは死に切れない。化けて出ておかしくないほどの仕打ち。
おぞまじい利己、憎しみ、偽り。どれも並みの感情ではなくて、痛く重苦しい作品でしたが、面白かった。


†  †


監督・脚本  イングマール・ベルイマン
撮影  スヴェン・ニクヴィスト
出演  イングリッド・チューリン  ハリエット・アンデルセン
リヴ・ウルマン  カリ・シルヴァン

(カラー/91分/スウェーデン製作/VISKNINGAR OCH ROP)








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Last updated  2010.08.18 16:12:40
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