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行きかふ人も又

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2008.03.07
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カテゴリ:イギリス映画

 レスター少年や、メロディを演じたトレイシー・ハイドの当時の人気は、爆発的なものだったと聞きます。
今もなお、瑞々しい感性に溢れていて、どこをとっても眩しくてくすぐったい名作。
ザ・ビー・ジーズの楽曲に乗せて描かれる映像は、ビデオクリップのようでした。

 
 典型的な中流家庭のダニエルと、貧しいながらもヤンチャなトムは大の仲良し。2人はいつもつるんで遊んでいた。そんなある日、バレエの練習をしている美しい少女メロディに、ダニエルは夢中になってしまう・・・。


 小学生の恋は淡く、どこまでも純粋で、ただずっと一緒にいたいと願うだけ。永遠を信じている彼らの穢れなさといったら・・・軽く衝撃を受けました。
少年少女向けに見えて、じつは大人がみるべき映画でした。

貧困を嘲る富裕層、格式ばった教師たち、日々の生活にくたびれる大人・・・。
子どもは未来に希望を持てずに、大人になることを心のどこかで拒んでいます。親をみ、教師をみても、目指したい憧れがなくて、夢さえ持てません。
今が一番いい時だということを、よく知っている。

将来への不安を抱えた、大人になりかけの未熟な年頃だとしても、彼らにはわかっています。
「大人は、いろいろわかりすぎるから、大変なんだ」ということ。
わからないままでいい、こんな大人になるくらいなら―――
そういう反発の気持ちを込めてつきつけた「ぼくたち結婚します」という台詞が、あまりにもピュアでたまりませんでした。

img20071127_p.jpg  news_03.jpg


大人たちをやっつける爽快さ以上に、シチュエーションの妙に胸撃ちぬかれる気分。
墓地での初デートも、少年グループの爆弾作りも、縦笛とチェロの即興合奏も、なにもかもが瑞々しい。
郊外へちょっと歩けば、緑溢れる。のび放題の雑草が生えた空き地、鉄橋の下での悪ふざけ、荒れた墓地に集う子供たち・・・。
彼らの伸びやかな日々を見ていると、イギリスという国柄の魅力と、過去を想って、ノスタルジー気分いっぱいになります。
イギリス映画特有の上品さが、漂よっている。

11歳のふたりの恋は、バックに流れていた歌の歌詞のように、5月で終わってしまうのかもしれません。
いつかは、なりたくなかった大人に、なってしまうのかもしれません。
それでも、この時期にしかないものが120パーセント詰まった、青春のアルバムそのものだから、かけがえない。
幾つになっても観返せば確実に、胸の奥に広がる懐かしい情景を見せてくれる、そんな作品でした。


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監督  ワリス・フセイン
脚本  アラン・パーカー
撮影  ピーター・サシツキー
音楽  ザ・ビー・ジーズ
出演  マーク・レスター  ジャック・ワイルド  トレイシー・ハイド

(カラー/106分/イギリス/MELODY)








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Last updated  2008.03.07 23:17:51
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